アメリカのマサチューセッツ州に本社を構える、仮想通貨ATM(現金自動支払機)企業のリバティエックス社(LibertyX)とATMの製造を行うGenmega社が10月15日、パートナーシップの締結を発表した。
10万台以上のATMでビットコイン(BTC)の購入可能に
この2社の協業により、全米にある10万箇所以上のATMでビットコインを購入することが可能になるという。アメリカで、デビットカードを使ってビットコインの購入ができるATMは今回が初となる。
ビットコインの購入システムをATMに搭載するかどうかは、それぞれの経営者の判断に任せられ、ビットコインの購入後に仮想通貨のウォレットに送るためにソフトウェアのアップデートも必要になるという。
ATMを通じてビットコインを購入するプロセスは、ATMから現金を引き出すのと同様に簡単に行うことができ、その手軽さから仮想通貨ATMの発展は、新規ユーザーにとってメリットがあるとされている。
創業からユーザーにとって便利な仮想通貨ATMの開発を進めてきたリバティエックス社の共同設立者でCEOのクリス・イム氏(Chris Yim)は今回の協業について、「私たちは過去5年にわたり、仮想通貨が簡単に購入できるよう努力を続けてきました。そして、ATMを通じて便利で安全な仮想通貨の購入体験を提供でるようになりました」とコメントしている。
仮想通貨のATM市場はアメリカがリード
現在アメリカでは、ビットコインを購入できるATMは世界で最も多い約2,330台が設置され、ニューヨークをはじめ、ロサンゼルスやマイアミなど主要都市にはそれぞれ100台以上が設置されているという。
アメリカで仮想通貨ATMの設置が進む背景には、さまざまな要因があると考えられているが、国民の仮想通貨に対する受け入れ具合や認知度の高さがその一つとされている。
リサーチ会社のマーケッツ・アンド・マーケッツ社(MarketsandMarkets)が今年8月に発表したレポートによると、現在1,630万ドル(約18億円)あるとされる世界の仮想通貨ATMの市場規模は2023年には1億4,450万ドル(約162億円)になると予測。またアメリカは今後も仮想通貨ATM市場をリードしていくとの同レポートの中で述べられている。
全米にあるGenmega社の10万台あるATMのうち何台がビットコインの購入機能を実装するかは未定だが、今後アメリカに限らず世界中で仮想通貨ATMが増加していくことになりそうだ。
関連
・仮想通貨ATMがギリシャで増加、世界の市場規模は1億4450万ドルへ
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参考
・PRLOG