仮想通貨の時価総額が一時6000億ドルの大台に

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仮想通貨の時価総額が一時6000億ドルの大台に

ビットコインなど仮想通貨(現物)の時価総額が18日(GMT)、初めて6000億ドル(約66兆円強)を突破した。CoinMarketCap.comによると、時価総額は同日午前11時半、一時的に6033億ドルを記録し、大台を超えた。これはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が、ビットコイン先物の取引を開始した日と一致する。

この1カ月で時価総額が2倍以上に

仮想通貨の有力業界紙CoinDeskによると、仮想通貨は同日正午から約4時間上下動を繰り返し、その後5987億ドルに落ち着いた。それでも1カ月前の時価総額2320億ドルと比べれば2倍以上で、CMEとその前のシカゴ・オプション取引所(CBOE)のビットコイン先物取引が時価総額の大幅底上げに貢献した。

仮想通貨トップ5の中では、ビットコインキャッシュの時価総額が最も上がり、コイン価格は16%上昇した。

ビットコインは単純比較でトヨタの時価総額上回る

CoinMarketCapによると、ビットコインの時価総額はこの日、時価総額が2200億ドル超(24兆円強)、1BTC=19600ドル。その時価総額は単純比較だが、上場企業では株価から算定される最大の時価総額を誇るトヨタ自動車のそれ(約23兆円)を上回っている。

仮想通貨の時価総額が大幅アップした背景には、米先物取引所によるビットコイン先物の上場によって、機関投資家の豊富な資金が流入するのではないかという期待感がある。

ビットコインの価格は、年初来の15倍以上に膨らんでいる。時価総額は、米金融大手のシティグループ(約2000億ドル)を突破。世界の時価総額ランキング20位以内に入る米金融大手のバンク・オブ・アメリカ(約3000億ドル)や小売り大手のウォルマート・ストアーズ(約2900億ドル)の時価総額にも手が届きかねない。

一方、ビットコインに次いで時価総額が2位で、アルトコインを代表するイーサリアムは、12月19日の時点で、時価総額約825億ドル(約9兆円)、1ETH=856ドルである。ビットコイン、イーサリアムの2つの仮想通貨を合わせて、時価総額は全体の50%ほどを占める。

イーサリアムは、天才と言われるヴィタリック・ブリテンが考案した仮想通貨で、スマートコントラクト機能を駆使する拡張性が高く評価されている。

時価総額の単純比較評価には疑義もある

仮想通貨の時価総額は、例えばビットコインの場合、ドル建て価格に流通しているビットコインの総数を乗じたものである。しかし、これをシティグループやトヨタ自動車など企業の時価総額と単純に比較するのは妥当ではないかもしれない。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「時価総額の比較は止めるべき」と、指摘している。企業の時価総額は株価で算定されているが、企業と比較するなら総資産と比較する方が妥当だというのだ。

シティグループの場合なら、2000億ドルではなく、9月末で言えば1兆8000億ドルとなる。つまり、既存の世界的な金融機関と比較した場合、ビットコインは依然、取るに足りない規模だというのだ。

仮想通貨取引のチャートを見ると、仮想通貨の時価総額と価格が掲載されている。メディアは、仮想通貨の急騰などを伝える際に、必ずと言って時価総額や時価を引用するが、WSJのコラムは、その評価の仕方に一石を投じたようだ。(フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者:長瀬雄壱)

出典:Nikkei 

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