前例の判決から一転「仮想通貨は価値ある財産」としてロシア裁判所で認定

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前例の判決から一転「仮想通貨は価値ある財産」としてロシア裁判所で認定

5月7日(月)、仮想通貨が有価値な財産であるという見解がロシア仲裁裁判所の判決によって認められた。ロシアでは仮想通貨に関する法的枠組が存在しない状態の中で、仮想通貨の価値を認めないという前例の判決を覆すものである。

仮想通貨の価値が承認されるまでの背景

地元メディアによると、第9仲裁裁判所は、破産者が所有する仮想通貨も破産財産(破産手続きによって返済金に換価される財産)に含まれるべきだという見解を示した。

この判決は、2017年の10月に破産したロシア国民 Ilya Tsarkov氏に該当し、裁判所は自身が所有する仮想通貨ウォレットの秘密鍵を破産受託者(破産手続きを行う人)のAlexei Leonov氏へ即時に通達するよう命令を出した。

Vedomosti誌によると、Tsarkov氏は、約1,885USドル(約20万円)に相当する0.2BTC(ビットコイン)を所有していたそうだ。Novosti通信社は、今回の件で初めてロシアで仮想通貨が財産として認められたと報道。

Leonov氏は今回の判決に関して「今回の件で裁判所は仮想通貨が財産であることを間接的に認め、その価値をも承認した。」と語った。

仮想通貨が財産として裁判所に認識される

5月7日(月)の判決に先立ち今年の2月、この事例に関してはIlya Tsarkov氏がBlockchain.infoに自身のウォレットを所有している事を破産受託者へ明らかにした事を受け、既にモスクワ仲裁裁判所で訴訟が起こっており、裁判所はIlya Tsarkov氏に仮想通貨の保有量を公開するよう求めていた。

Leonov氏は裁判所に、Tsarkov氏の仮想通貨を破産財産として認めるよう申請したが、ロシアでは法的に仮想通貨を財産としては認めておらず、これを借金の返済に充てられないと判断し当時は拒否された。

しかし、Leonov氏の申請により、7日の判決で第9仲裁裁判所は、このモスクワ仲裁裁判所の判決を覆した。ロシアの法律情報機関(RAPSI)によると、今回の判決に関して裁判所は次のように説明したそうだ。

「現在のところ、ロシアでは仮想通貨の法的定義が定まっておらず、また流通に関する必要条件も出されていません。仮想通貨とは財産なのか、情報なのか、はたまた『代用物』なのか、それを判断する術がなく、現在では仮想通貨に対する統制が難しいのが現状です。」

Leonov氏は「欧州人権裁判所の財産に関する見解や、日本で出された破産事件の判例で、負債者の仮想通貨も破産財産として認められた」という当局の報告を引き合いに出した。

そして、「下級裁判所は、目下で起こっている経済の現実と新時代の情報技術を受け入れるべきです。悪意を持った債務者が今の現状を利用すると、彼らは財産のすべてを仮想通貨に変換し、財産の差し押さえを免れる恐れがあります。」と彼は繰り返し主張していた。

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参考:Bitcoin.com