2020年の仮想通貨業界は「のるかそるか」の勝負の年

編集部おすすめ

2020年の仮想通貨業界は「のるかそるか」の勝負の年

2020年の暗号資産(仮想通貨)業界で予定もしくは予想される注目すべきイベントがあります。金融メディアのベンジンガ(BENZINGA)が仮想通貨市場の動向追跡などを行う企業の共同創業者であるアレックス・リンデンマイヤー(Alex Lindenmeyer)氏との対話を通じて、20年に予想される5つのイベント、動向を選出しました。

2020年は一言で表現すれば、「のるかそるか」という生き残りの勝負の年になりそうです。

3度目となるビットコイン(BTC)の半減期

ビットコイン(BTC)は5月下旬ごろに3度目の半減期を迎えます。マイニング(採掘)されて新規発行されるビットコインには、現物で報酬が支払われていますが、2,100万枚とされている発行上限に向けて、4年に1回半減期を迎えると報酬も半減されます。今回の半減期で報酬は、12.5BTCから半分の6.25BTCになります。

半減期を迎えた過去2回(2012年と16年)には、ビットコイン価格にいくつか興味ある動きを見せました。12年の半減期には、価格は10ドル以下から100ドル以上に上昇しました。一方16年のそれは、400ドルから(17年の2万ドルをピークとして)今日の7,300ドル前後となっています。

半減期は、市場に新たな不足感を生み出し、トレーダーは過去と同様に供給面による価格上昇を期待します。トレーダーは同時に、価格上昇に必要な需要を忘れてはいけません。報酬が半減することは、マイナーの数が減るとともに、平衡に達すまでハッシュレートが下落する傾向になります。

リブラ(Libra)の市場参入

Facebookが夏までに発行する計画のステーブルコイン「リブラ(Libra)」は、規制当局の認可待ちです。米国政府、議会などは、リブラが既存の金融システムを脅かすとの疑念を払しょくしていません。Mastercard、eBay、PayPalなど協賛企業はすでにリブラ協会からの撤退を表明しています。

しかし、1つ確かなことは、リブラが米国だけでもほぼ1億7,000万人もの潜在的なユーザー基盤を持っていることです。リブラは、今後どの仮想通貨が主流になるのかの目印になり、ほかのテクノロジー企業あるいは金融機関が続く引き金になる可能性があります。

連邦政府の介入と市場の動き

連邦準備制度理事会(FRB)は最近、ドルのデジタル通貨の発行について検討する可能性を明らかにしました。内国歳入庁(IRS)は、次の納税時期に向けて、仮想通貨の納税申告に関するガイダンスを示す予定です。良し悪しにかかわらず、政府はデジタル通貨に対してさらに深い関心を払う状況に追い込まれます。

市場に出回る仮想通貨は、19年を通じて2,300種を超えました。しかし、日量が10万ドルを超える仮想通貨は、全体の3分の1もありません。また仮想通貨の3分の1は、1セントの10分の1以下の価値、つまり事実上価値がありません。仮想通貨市場は恐らく飽和点に達し、多くの既存のコインが、2020年を通じて成長が望めない状況に追い込まれます。市場の統廃合が迫っています。

暗号資産とフィンテックの結合

これらすべての動向から生じる課題は、仮想通貨が成長し、主流となり、最終的には実用的なユースケースを見い出すか否かです。問題は、トランザクションが一連の台帳でどのように実行され、匿名のトランザクションをどのように規制するのかということです。

解決法の1つは、業界の統合そしてウォレットと台帳との相互運用でしょう。リンデンマイヤー氏によれば、「答えは極めて単純だ。仮想通貨エコシステムには、追跡、管理、課税などひとまとめにして、投資家のためのバックエンドシステムとなりうるプラットフォームを必要としている」と語っています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
The 5 Biggest Trends In Cryptocurrency For 2020

【こんな記事も読まれています】
ビットコイン(BTC)100万円から1億円まで!著名人たちの2020年以降の価格予想
リブラ(Libra)がブロックチェーンで実現されるべき3つの理由
米ドル衰退はビットコイン(BTC)の騰勢になるか?FRBの金利引き下げ効果を分析


前のニュース日本国内におけるセキュリティトークンの法的取り扱い、主要な事業者は?
次のニュース仮想通貨ネム(NEM)カタパルト後の新ブランド名は「Symbol」に決定
長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。