2020年に期待される3つの仮想通貨エコシステム

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2020年に期待される3つの仮想通貨エコシステム

暗号資産(仮想通貨)の世界は2020年にどうなるか?仮想通貨メディアのブロックノミ(Bleockonomi)は、20年にますます活発になるだろう3つの仮想通貨エコシステムを特集しています。

期待されるその3分野は、次世代取引所と言われる分散型取引所(DEX)の利用が一段と進むこと、そして第2にDAO(分散型自律組織)のさらなる拡散、そして分散型金融(DeFi)システムの採用が増えることです。

分散型取引所(DEX)のアップグレード

分散型取引所(DEX)は、比較的新しいイノベーションの成果ですが、その代表的な取引が2019年に開花しました。イーサリアム(Ethereum)コミュニティーで人気のDEXとして台頭しているユニスワップ(Uniswap)や(カイバーネットワーク(Kyber Network)などでの取引量が目立って上昇したことです。例えば、Uniswapは19年11月17日からの1週間、日量790万ドルという1日の取引量として最高額の取引を記録しました。

ハッキングされるリスクが少なく、中央集権型と対照的な自律分散型のDEXは日々技術的に進歩しているものの、最盛期がいつ到来するかまだ先が見えていません。Uniswapプラットフォームは近くv2へのアップグレードが予定されており、DEXの立場はより広範な分散型金融(DeFi)の世界の中で運用されて、その有用性が一段と高まっていくことになりそうです。

注目される中央管理者がいない自律型の資金調達組織DAO

DEXと関連して、仮想通貨の世界では中央管理者がおらず自律的に行動する組織である、分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organizations/DAO)は決して新しい構想ではありません。19年3月、イーサリアム開発者向けの支援手段として、DAOを構築するスマートコントラクトのコミュニティー基金「モロク・ダオ(MolochDAO)」が発足して以来、爆発的な支持を取り付けました。

MolochDAOは約半年で130万ドル(約1億4,000万円)の基金を調達しました。基金はイーサリアム開発のために支出されています。この成功を刺激されて、その後続々とYangDAO、MetaCartel、Trojan DAO、Marketing DAO、Stake DAOなどが試験的なDAOが出現して、20年以降さらに増加する気配です。

ステーブルコインの主流を目指すDeFiプロジェクト

分散型金融システムのDeFi(Decentralized Finance)は、19年の暗号通貨経済で話題となったキーワードの1つとなっています。DeFiプロジェクトはまだ創生期です。今日までの最大規模のDeFiプロジェクトであるメイカー(Maker)は19年11月18日、イーサリアム(ETH)で担保されたステーブルコインDAIを複数担保型の(MCD/Multi-Collateral DAI)へとアップグレードしました。

ちなみにMakerのDAIは、米ドルとペグした分散型ステーブルコインとして発足し、ほかの仮想通貨との交換、決済や国際送金、リスクヘッジなど幅広いユースケースを持っています。MCDは、ステーブルコインを仮想通貨の主流にする計画です。

分散型金融の分野ではCompondもまた、イーサリアム(ETH)ベースであり、ユーザー基盤を確立するため2,500万ドルの資金を調達しました。これらプロジェクトは次世代型のシステムとして将来性が期待されています。

参考
Cryptocurrency Trends Primed for Continued Growth in 2020

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。