パブリックブロックチェーンはおもちゃとしてバトルテストされインフラへ

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パブリックブロックチェーンはおもちゃとしてバトルテストされインフラへ

現在はブロックチェーンとりわけ、パブリックブロックチェーンは暗号資産愛好家のおもちゃです。企業によるブロックチェーンの活用事例は特に海外では顕著に増えており、特に中国では主張しなくても自然にブロックチェーンが使われ、金融システムの効率性を加速度的に向上させています。

パブリックブロックチェーンはおもちゃである

グローバルで見てもブロックチェーンの企業利用における99%以上はプライベートブロックチェーン(コンソーシアムブロックチェーン)であり、パブリックブロックチェーンはおもちゃの地位に留まっています。パブリックブロックチェーンのユースケースは、DeFi(分散型金融)などの新しいムーブメントが生まれていても、それを含め暗号資産をはじめとした投機的なユースケースがほとんどであることが現状です。

しかし、筆者はパブリックブロックチェーンが、長期的にはより企業からも利用され、社会的な役割を大きくすると仮説を立てています。

おもちゃと思われていたものが世界を変える事例はあります。1970年後半のマイコンは高価な電卓でおもちゃのようなものでしたが、世界を変えています。1991年にWorld Wide Webが発表された当時のWebは決して商用利用できるような強度のネットワークではないおもちゃでしたが、こちらも同じく世界を変えてます。今ではコンピュータを一人一台は必ず持っており、エンターテイメントも仕事もインターネットのインフラを前提にしています。

そしてマイコンとインターネットのケースのいずれを見ても初期はおもちゃだったので、オタクやコアなコンシューマ側から普及して、どこかの時点で世界を変え始めました。この法則は今ブロックチェーンあるいはDeFiなどのアプリケーションにもそのまま当てはまるだろうと筆者は考えています。今のパブリックブロックチェーンのアプリケーションのユーザーが、オタクやコアなコンシューマであることに違和感を持つ人はいないはずです。

おもちゃとしてのバトルテストが重要

パブリックブロックチェーンが世界を変え始める過程として、おもちゃとしてのバトルテストが重要が重要です。例えばDeFiと呼ばれるパブリックブロックチェーンの金融アプリケーションでは、運用される資金のほとんどが投機マネーです。しかし、投機マネーを種におもちゃとしてバトルテストされたインフラストラクチャーが時間をかけて本格的に社会で運用されていくはずです。

例えば、執筆時点ではイーサリアム(Ethereum)上の最大の分散型取引所のユニスワップ(Uniswap)では、約2,000億円の資金が流動性提供されています。そででは仮に、さらに投機のサイクルが加速して3年後に2兆円になったらどうでしょうか?

その時には、投機マネーであっても2兆円が取引される市場であれば、それなりのストレステストや今より高度なセキュリティテストも行われているはずです。また、2兆円の資金が取引される市場、それだけ流動性がある市場であれば責任を持って資金を運用するヘッジファンドなども関心を持つはずです。そして、そのあとにはさらに金融システムとして成熟して、企業もそのインフラストラクチャーを使って金融サービスを作ってみようという動きができるはずです。

このように実際に生の環境でテストされたおもちゃのパブリックブロックチェーンが少しずつ社会のインフラとして認知を獲得していくのではないかと思います。その過程では、いかにおもちゃとして利用されるかも重要です。

一方で、とりわけパブリックブロックチェーンは企業や金融機関の基幹システム、人間の社会規範にまで影響を及ぼすのでおもちゃの期間は長いかもしれないという注意点があります。しかし、おもちゃの域を出た後のパブリックブロックチェーンが社会に及ぼす影響力は大きいでしょう。

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