アメリカン・エキスプレスが「ブロックチェーンは今後必須な技術」として導入計画を発表

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アメリカン・エキスプレスが「ブロックチェーンは今後必須な技術」として導入計画を発表

大手クレジットカード会社アメリカン・エキスプレス(以下:AMEX)が、ブロックチェーン技術が詐欺とID情報流出の問題をどのように解決できるのかを検討しているという。

ブロックチェーン技術が、既存のプロセスだけでなく顧客へのユーザーエクスペリエンス(サービス内容)の改善にどのような良い影響を与えるかについて、現在多くの金融サービス企業が研究を重ねている。

ブロックチェーンの波に乗るAMEX

近年では同業者であるマスターカード(Mastercard)も、AMEXの流れを受けて、仮想通貨サービスの技術に目を向けている。

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海外情報サイトTechRadarによると、AMEXはブロックチェーン技術がどのようにして顧客を詐欺から守り、さらにID情報を保護できるのかを探っているという。

ラスベガスで開催されたOktane18カンファレンスでは、AMEXテクノロジー部門副代表Tereasa Kastelha氏が同社のブロックチェーン技術の導入プランについて発言した。

-Kastelha氏
「アメリカン・エキスプレスは世界の中でも革新的な技術を持つ企業です。現在、ブロックチェーン技術は主に金融取引において活用されていると思いますが、私たちが今取り組んでいることは、IDウォレットをどのようなものにするのかに加え、ブロックチェーンがカード会員または非会員の取引においてどのように役に立つのかを考えています。」

また別の講演会で、AMEXはハイパーレッジャー(ブロックチェーン推進コミュニティの1つ)のブロックチェーン技術を活用し、加盟店による顧客のメンバーシップ・リワード(American Expressの会員ポイントプログラム)のカスタマイズを支援すると発表した。

ブロックチェーン導入はID情報保護や詐欺防止に繋がる

しかし、科学技術の発展は、顧客還元以上のものに期待を集めることになるだろう。ブロックチェーンの技術は、カード保持者のID情報をより堅実な方法で保護することができるのだ。Kastel氏は次のように説明する。

「私たちは金融業界の人間として、既存の法的要件や規制要件に、ある程度は保守的でなければなりません。 それを踏まえた上で私が言たいことは、ブロックチェーンがユーザー1人ひとりのID情報の取り扱いにおいてどう役に立ち、そのID情報を恒久的にできるのかということであって、それは見過ごすことができない問題であり、現時点での規制とは関係のないことです。」

ID情報の保護において大きな役割を果たすブロックチェーン技術は、詐欺の防止にもつながると考えられている。なぜなら、ブロックチェーンの台帳に入力される記録は変更することができないので、そのことによって改ざん不能な取引を行うことができるからだ。さらに、取引の透明性は最高レベルであり、利用者の全ての行動を追跡することができるので、詐欺師に付け入る隙を一切与えないという点も特長である。

ブロックチェーン導入の企業戦略は、ID情報の保護に加え、今や新たな顧客を引き寄せ留めておく重要なカードとなっている。

安全・効率化のビジネスにはブロックチェーン技術が必須

最後に、Kastel氏は次のように結論付けた。

「最新の技術によってID情報が適切に取り扱われると、取引における様々な障害を取り除くことができます。この業界に入ると分かると思いますが、我々はIDの適切な取り扱いに関しては貪欲に研究を重ねています。絶えず変化し続けている社会の中で、私たちは常に先陣を切って分岐点に立ち続けなければなりません。」

これは金融業だけでなく、どの企業にでも当てはまる正当なアドバイスといえるであろう。ブロックチェーン技術は、ビジネスをより効率的かつ安全に進めていく上でこれから必須となる技術であることは明らかである。

ブロックチェーンを利用し、技術的に進んだソリューションを顧客に提供できるのであれば、その企業は他の企業よりも抜きん出ることができるであろう。

参考:Bitcoinist