ビットコイン(BTC)のエバンジェリストが語る、仮想通貨業界に必要な4つのこと

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ビットコイン(BTC)のエバンジェリストが語る、これからの仮想通貨業界に必要な4つのこと

ビットコインのエバンジェリストとして活動しているAndreas Antonopoulos(アンドレアス・アントノプロス)氏が、3月末にYoutubeで配信した「Bitcoin Q&A: What is the roadmap?」の動画の中で、これから仮想通貨(ビットコイン)が発展していく上で必要なことについて述べた。
※本稿では動画で語られた内容のまとめとなります

ビットコインに必要とされる基本的な4つのこと

アントノプロス氏は冒頭で、「ビットコインに必要なことは人口知能でもなければ、ニューラルネットワーク、3Dプリンター、ドローンのような技術でもない」と言っている。では一体何なのか…?代わりに彼は「実際、現段階で最も重要なプロジェクトは、基本的なインフラを整えることである」と述べた。

そこで求められるものは以下の4つだという。

  • 仮想通貨取引所を増やすこと
  • 仮想通貨ウォレットの発達
  • ビットコインが利用可能なATM
  • ビットコインへの理解の広まり

仮想通貨取引所を増やすこと

取引所は、その地域の文化(言語、通貨、規制など)に根付いているため、グローバルなものにはなれないと感じている。したがって、各国3~4つの取引所が必要なのだ。

複数取引所があることによって、取引所間の競争が高まり、仮想通貨の健全な発展が促されるだろう。その数は将来的に世界中に800ほど存在するのが望ましいという。そして、それは専門家のみが使える取引所ではなく、一般の人達にも開放されている取引所だ。

アントノプロス氏は、「現在、仮想通貨だけの経済圏は存在しない。しかし、まだまだとは言え、いずれ実現する時がくるだろう」と説明した。

仮想通貨ウォレットの発達

仮想通貨ウォレットの発達はあまり注目されていないかもしれないが、特に仮想通貨初心者ともなれば、様々な種類の仮想通貨の取り扱い、資産を守る機能や直感的に操作できるウォレットは、これから求められていくだろう。

彼によるとウォレットというのは、仮想通貨を考える上で切っても切り離せないものである、いわば仮想通貨業界の「フロントエンド」的存在だとしている。仮想通貨に触れる人はいずれ資産を守るため、取引所に保管するよりもウォレットに保管することが重要性だと気づくからである。

「もしウォレットのユーザーインターフェイス(利用者が操作する為に接する部分=使いやすさ)がひどかったら?」「もしウォレットがセキリティ上の問題を抱えていたら?」「もしウォレットに最新の技術が搭載されていなかったら?」…このどれかが生じるだけで仮想通貨の流動性に問題が起こるだろう。

ビットコインが利用可能なATMの必要性

仮想通貨のマーケットが成熟していくにつれて、手頃な手数料のATMが求められるだろう。現金と仮想通貨の両替にATMは利用されることになる。しかし、現在は未だそのようなインフラは整っていない。

ビットコインへの理解、仮想通貨教育の必要性

アントノプロス氏がはっきりとコメントしたわけではないが、これまでの発言等と鑑みるに、これから私たちは仮想通貨の技術的背景や、仕組み等を理解していく必要があると考えている。キプロス共和国にあるニコシア大学におけるデジタル通貨講座は、世界が仮想通貨、そしてその背景にある技術に対して教育の機会を必要としていることの表れだと考えている。

ビットコインの次のステージとは

ビットコイン業界で必要とされるものだけでなく、将来Bitcoin Coreを利用した買い物の開発についても議論した。

新技術の実装(MAST、Schnorr)

彼はビットコインの次の技術として『MAST』(Merkelized Abstract Syntax Trees:マークル化抽象構文木)が、2018年の早い時期に実装されることを期待している。

ビットコイン開発者の間ではすでにこの機能の実験は行われており、動作テストに移っている。MASTが実装されることによって少ない工程で取引が可能になる。具体的にはトランザクションサイズを小さくし、プライバシーの保護を高めることができるのだという。

次に、『Schnorr signature』(シュノア署名)についても同時にアップデートされるべき技術であると語っている。ビットコインでの署名というものは、根幹的な役割を果たし、ビットコインの所有権を証明するために利用されるもの。シュノア署名は重複する署名を一つにまとめ、トランザクションの縮小に貢献する。シュノア署名はビットコインのスケースラビリティの問題の解決につながるのである。

2018年、ビットコインのハードフォークは起こる?

アントノプロス氏は、ビットコインのハードフォークの可能性について、「SegWitによってビットコインのブロックサイズは拡大された。しかし2018年、さらにブロックサイズを拡大するためのハードフォークが起こるのでは」と予測されている。

同氏は加えて、「ビットコインのブロックサイズはSegwitによって拡大したが、まだまだサイズは十分でなく、ハードフォークによって更なる拡大は十分にありえる」と語っている。

2018年、ビットコインはどういった動きを見せるのだろうか。

(翻訳者:RAVA)

参考:Bitcoinist

関連:ビットコインの名著である「Mastering Bitcoin」著者:アンドレアス・M・アントノプロス氏が語る「お金のインターネット入門」