仮想通貨市場の成功者バイナンスCEOがDeFiバブルを警告

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仮想通貨市場の成功者バイナンスCEOがDeFiバブルを警告

暗号資産(仮想通貨)の世界大手取引所であるバイナンス(Binance)のジャオ・チャンポン最高経営責任者が一連のツイートで、仮想通貨の将来、特に今ブームになっているDeFi(分散型金融)について投資家に警告を発しました。仮想通貨の支持者で知られるジャオ氏の真意はどこにあるのでしょうか?

DeFiプロジェクトは高リスク

ジャオ氏は9月1日、ツイッターに「嫌われるだろう意見(unpopular opinion)」とのタイトルで、「DeFiは今や、十分なバブル状態だ。『流動性を提供し、利益を稼ぐため、コインンをステーキングするというコアコンセプト』は、有用だと思う。しかし、新しいトークンによって支えられたこれら超高利回りの利益については当てはまらない。それは超高リスクである。気を付けたほうがいい」と投稿しました。

ジャオ氏は仮想通貨ニュースのYoutubeチャンネルであるボックスマイニング(Boxmining)とのインタビューでも、DeFiに関する大多数のプロジェクトは、長期的に見て失敗するだろうとの見解を明らかにしています。

DeFiのような新しいプロジェクトの失敗はつきもの

ジャオ氏がDeFiプロジェクトの多くが失敗すると考える理由は以下の通りです。
「当初、皆がDeFiについて語る時、手持ちのコインを貸し付けることができるということを思い描く。しかし今では、流動性を供給す目的で、コインを貸し付けている。流動性がうまく働けば、皆がもっと容易に取引するようになる。私が思うに、自動マーケットメーカーは、興味ある発明ではあるが、まさに単純なコンセプトである」

「同時に、DeFi空間における大多数のプロジェクトは失敗するだろう。ただしこれはDeFiが良くないという意味ではなく、成功するものが少ないということだ。数少ない成功者は大いに成功することになるが、DeFiの世界で投資する際には、十分注意した方がいい。これは新しい分野であり、新しい分野では、大多数のプロジェクトが失敗するものだ」

ジャオ氏は別のツイートで、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は、仮想通貨市場の唯一長期的な生存者とはならないだろうとも投稿しています。

「1つのブロックチェーンがすべてを支配することはあり得ない。理由はキャパシティ(容量)の限りがあるからだ。われわれはさらに多くのブロックチェーンを必要としている」。

「BTCやETHは大成功を収めたと思う。その有用性は本来意図したキャパシティをすでに越えている。しかしわれわれはもっと多くを必要としている」。

バイナンスはDeFi利用を加速

バイナンスは9月1日、バイナンススマートチェーン(Binance Smart Chain /BSC)を開始しました。スマートコントラクトとステーキングを実装しており、バイナンスコイン(BNB)のステーキングが可能となりました。またすでに複数のDeFiプロジェクトがこのバイナンス独自のブロックチェーンコミュニティと連携し開発を進めているとされています。

バイナンスはDeFi関連の銘柄の上場を進めている中、ジャオ氏はあえて「DeFiバブル」を警告したのではないでしょうか。

参考
Binance CEO Drops Series of ‘Unpopular Opinions’ on DeFi, Bitcoin, Ethereum, and Future of Crypto

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。