バイナンス(Binance)がBNBトークンのユースケースを拡大、Coinbase等と全く異なるビジネス戦略

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バイナンス(Binance)がBNBトークンのユースケースを拡大、Coinbase等と全く異なるビジネス戦略

バイナンス(Binance)が投資先と連携、BNBのユースケースを拡大

取引所のバイナンス(Binance)が発行しているトークンであるBNBトークンのユースケースが広がっています。バイナンストークン(バイナンスコイン/BNB)の最も主な使用用途は、同社の取引所での手数料割引としてのユースケース、および各四半期ごとの利益の20%を買い戻しにあててバーンをすることが特徴的で、実際に最も重要なユースケースとしては上記となります。

しかし、バイナンス(Binance)はBNBのユースケースを拡大させていて、関係企業や投資先企業と提携をして、ユティリティートークンとしての機能も広げています。例えば、Propy(プロピー)では不動産の購入、PundiX(プンディエックス)ではPOSで決済、Nexo(ネキソ)ではステーブルコインやFiat(フィアット)の借り入れが可能、などがそれにあたります。

バイナンス(Binance)がBNBトークンのユースケースを拡大、Coinbase等と全く異なるビジネス戦略
出典:https://www.binance.com/en

さて、ここで重要なことは、バイナンス(Binance)は投資先にBNBの受け入れを拡大させている一方で、投資先にはBNB建てで投資しているということです。同社のファンドはBNB建てで組成されています。彼らの会社としての戦略は、取引所ビジネスをうまくやり続けることと、もうひとつはトークンの価値を上げ続けることに依存していると言えます。

1点目に関しては、同社は非常に優れたトレーディングシステムを持っており、また、同社CEOのCZ氏(Zhao Changpeng)は、トレーディングシステムの構築にキャリアの全てを捧げてきた人物です。

2点目が、特徴的な点であり、BNBの価値を上げ続けないと、今ほど積極的な買収を続けられないからです。

当初のBNB(バイナンスコイン)のユースケースとは?

BNBは当初、取引所が発行するトークンのパイオニアとして、以下の機能を拡張させてきました。

取引所の手数料に対する支払い

通常、バイナンス(Binance)の取引では手数料は0.1%ですが、BNBトークンでこの手数料支払いをすると、0.05%にディスカウントされます。これはビットコイン(BTC)建ての取引でも、アカウントにBNBトークンをリザーブしていれば、BNBトークンでディスカウントされるので、必ずしもBNBトークン建でトレードを行う必要はありません。

このディスカウントは、1年目は50%ですが、2年目は25% 、3年目は12.5%、4年目は6.75%で徐々に割引率が下がり、5年目にはディスカウントは終了します。

上場費用の手数料

バイナンス(Binance)は、特定のコインが上場する際に上場費用手数料を徴収することがあります。この支払いにBNBトークンが使われます。

LaunchPadでのトークン購入

バイナンス(Binance)は、「LaunchPad」というICOプラットフォームを用意しています。リストしたプロジェクトは、同社が多くの顧客に認知してもらえ、そのまま上場もしてもらえるだろうことが期待できるのが、LaunchPadの魅力です。

そこで行われるICOでは、BNBトークンが支払いに利用できます。とはいえ、LaunchPadは何回かのICOを支援したあと、現在ではほとんど使われておらず、休眠状態になっています。これまでウォレットプロバイダのBread(ブレッド)などがプラットフォームを利用しました。

アフィリエイトの優遇

BNBを500 BNB以上保有したアカウントは、アフィリエイトの報酬が二倍になるプログラムを発表しました。現在、取引所トークンは数多くありますが、そのなかでもバイナンストークン(BNB)は最も初期に発行されたもので、その他の取引所はそれをあとから真似た形になります。

この経緯は、詳しくは筆者ブログで解説しています。
参照:取引所トークンを俯瞰する。Binanceモデルからからトレードマイニングまでを整理をして、それぞれの妥当性を検証する。

Coinbase(コインベース)など米国系取引所と全く異なるビジネス戦略

Coinbase(コインベース)など米国系取引所と全く異なるビジネス戦略

その後にBNB建てのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンドを組成、ファンドを組成し、投資先と連携して、さらにBNBのユティリティーを拡張させるのが同社です。投資先がBNB建てで投資を受け入れられる理由は、バイナンス(Binance)が最大の取引所として高い影響力と流動性を持っていることと、比較的高い評価金額での投資決定、BNB自体には利益買い戻しによる価値の源泉が担保されているからでしょう。

株式会社がトークンを利用するケースとして、これほど上手な事例はありません。

また、このようなトークンのユースケースを広げる以外に、バイナンス(Binance)は、シンガポールのソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)のテマセク傘下のベンチャー・キャピタルから出資受け入れを発表しています。

シンガポール政府傘下の投資ファンドは、これまでシンガポール航空やDBSなど戦略投資を行っており、すなわち同ファンドからの投資は同国からのお墨付きを受けることと同義であり、バイナンスのシンガポール展開がこれから進むと予想されます。

Coinbase(コインベース)など米国系取引所とまるで違う戦略でビジネス展開を行う同社の動向は興味深く見守っています。

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