仮想通貨取引所Binance(バイナンス)がインキュベーションプログラムを開始
世界最大手の取引所であるBinanceが、ブロックチェーンスタートアップの為のインキュベーションプログラムを開始しました。
本プログラムは、Binance本体ではなく、投資機能などを担うBinance Labによる実施です。
Binance LabのトップのElla Zhang氏が、テッククランチのインタビューで答えている内容によると、インキュベーションプログラムでは、1バッチで8-10プロジェクトをカバーをするようです。
参照:Binance launches an incubator program to develop early stage blockchain startups
また、1プロジェクトあたり$500K(約5500万円)の投資を行い、10%の株式を取得するとしています。つまり、1プロジェクトあたりのバリュエーションは約5億円5000万円ということになります。
また、参加企業は、他に投資を受けていないか、サインアップ時にチェックされることになることが注意点です。
プログラムは10月からサンフランシスコで開始されます。
申し込みの終了は9月14日で、こちらから申し込みができます。
参照:Binance Labs Incubation Program Application
インキュベーションプロジェクトの投資はBinanceファンドにリンク
インキュベーションプログラムの終了時には、外部のメディアや投資家を呼んだビルダーデイ(デモデイ)が開かれ、それぞれが取り組んでいるプロジェクトの発表やMVPを披露する機会が与えられます。つまり著名インキュベーションプログラムのYコンビネータのブロックチェーン版といえます。
また、Binanceは10%の株式を取得するかわりに、しっかりスタートアップを支援をすると、テッククランチのインタビューでは答えています。とはいえ、シードプロジェクトに対してインキュベータが投資をする金額としては十分に高いと言えますし、やはり潤沢な資金力を感じます。
1バッチ目の開催地はシリコンバレーエリアであり、2回目以降、開催地はその都度変更されます。
この理由は、ブロックチェーンプロジェクトはグローバルが前提であり、様々な地域で機会を模索したいからと回答をしています。今のところ、開催地候補としてアジアとアフリカに関心があるようです。
インキュベーションプロジェクトからの投資は、Binanceファンドにリンクされており、このファンドは今年6月に発表をされ、最大$1Billionの金額で組成されます。興味深い点は、投資はBNB(バイナンスコイン)を通じて行うとしていて、10回のフェーズにわけ、100Million(約1億円)ずつファンドに注入をするといいます。
今後もBinanceの動向が注目されます。
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