国際決済銀行(BIS)が香港金融局と提携してグリーンボンドのトークン化へ

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国際決済銀行(BIS)が香港金融局と提携してグリーンボンドのトークン化へ

国際決済銀行(BIS)は引き続きブロックチェーン技術の開発に注力していますが、今回は香港金融管理局(HKMA)と提携して、「グリーンボンド(green bonds)」のトーク化を目指した「ジェネシス・プロジェクト(project Genesis)」を開始します。

透明な手続きでアプリをダウンロードすれば投資が完了

BISの発表によると、ジェネシス・プロジェクトは実験的なデジタル・インフラストラクチャーを構築するためのコラボです。このプロジェクトによって、持続的な投資が可能になるとともに、資金の割り当ての透明性が確保されます。

トークン化されたグリーンボンドは投資を促すとともに、投資家には環境上の成果についてリアルタイムに追跡してもらえます。企業はこれによって、地域および世界の環境基準に対応する助けになります。

クリーンエネルギー発生量やCO2削減量のリアルタイムチェックも

BISイノベーションハブ香港センター(BIS Innovation Hub Hong Kong Center)長のベネッディクテ・ノレンズ(Benedicte Nolens)氏は「われわれのビジョンは、携帯電話にアプリをダウンロードして、例えば太陽光発電もしくは風力発電のようなグリーン・プロジェクトを開発するため、大小いかなる額でも国債に投資できるというものである。人々の投資によって、未収利益をチェックしたり、どれだけの量のクリーン・エネルギーが発生するか、あるいは個人投資と関係してどれほどのCO2削減が行われるかをリアルタイムにチェックすることができる。人々はさらに、透明性のある市場で手持ちの国債を売ることもできよう」と語っています。

BISイノベーションハブのブノア・クーレ(Benoit Coeure)所長は「グリーンとデジタルは相関関係にあると同時に相互依存関係にもある。一方の運命は他方のそれに依存する。従ってグリーン金融は、BISの主要な優先事項であり、ジェネシスは不可欠な要素である」と語りました。

ボンド発行のプロトタイプは今年第4四半期に発表予定

ジェネシス・プロジェクトは、グリーンボンドのトークン化を調査し、少額の投資も可能にするとともに、環境上の成果をリアルタイムに追跡することが目的です。HKMAのエドモンド・ラウ(Edmond Lau)副局長は「ブロックチェーンやスマートコントラクトのテクノロジーは、IoTと結びついて、債券発行処理を円滑化し、流通の効率を高め、グリーンボンドの利用と環境への影響に関するリポートに供し、グリーンボンド投資家の透明性を強化すことになる」とコメントしています。

ジェネシス・プロジェクトはESG(環境・社会・ガバナンス)配慮、グリーン金融、ボンド市場さらには法律と規制などの多方面の専門家の意見を取り入れて実施されます。そのテストとプロトタイプの結果は、2021年第4四半期(Q4)に発表されます。

参考
BIS Innovation Hub and HKMA investigate how tokenized green bonds can improve sustainable investment

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。