ビットコイン先物取引量が回復基調、ファンドやETFなどは米SECとの調整がカギ?

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ビットコイン先物取引量が回復基調、ファンドやETFなどは米SECとの調整がカギ?

2017年12月半ば以来、低迷してきたビットコイン(BTC)価格と仮想通貨スポット市場は、3週間前ごろから反転して回復基調にある。2017年12月に始まったシカゴ・マーカンタイル市場(CME)とシカゴ・オプション取引所(CBOE)の両先物取引所の取引は、スロースタートをきっていたが、2018年4~5月にかけて目立って取引増を示し始めている。

しかし、現実は厳しい。それは、米証券取引委員会(SEC)や米商品取引委員会(CFTC)などが、仮想通貨の証券化とともに、規制基準作りに本腰を入れる構えを見せているからである。

低迷していたビットコイン先物取引が3月から回復基調へ

海外情報メディアBitcoin.comによると、CMEとCBOEのビットコインによるデリバティブ商品は3月に入って取引量が増え始めた。当時のCMEは1日当たり平均1000件の契約が成立したが、5月限月(げんげつ)の契約はゼロだった。

一方、CBOEの3月末の取引量は1万件を超え、5月限月も着実に売れ始めたという。ところが2018年4月第4週には、ビットコイン先物が「ホットケーキのように(意訳:飛ぶように)」売れ始めたというのだ。

CBOEでは特に4月25日、ビットコイン先物(XBT)の取引量が急上昇して、5月限月の契約が1万8210件に達した。公表されたデータによると、XBTの6~7月は売りは多かったが、8月の売りはゼロだった。

3ヵ月予測によると、契約はXBT当たり8900ドル~9100ドルの域で上下して価格が安定するという。5月限月の取引予測は約3700件である。CBOEのシニアインストラクターであるケヴィン・デヴィット氏は「1日平均出来高(ADV)は、XBTビットコイン先物で約6600件である。4月25日の出来高はほぼ3倍だった」と述べている。

先物取引に厳しい環境が続いたが・・・

ビットコイン先物取引はCBOEが12月10日に取引開始来、初日は3,956件の契約を見たが、1週間後には需要の低下現象が現れた。CMEが取引を開始した12月18日には、CBOE開始時の契約をさらに下回った。

当時は、上場投資信託(ETF)などの取引につながる可能性も十分あると期待されていた。先物取引に当初付いたプレミアム価格は、すでに解除されている。ナスダック(Nasdaq)は、2018年上半期にも取引開始が予測されていたが、現時点でこの計画は再送りされたままである。

ビットコインの価格は2017年12月半ばに目覚ましく上昇し、150を上回るファンドが出現したが、2018年に入ってその多くは需要とリターンが尽きつつある。2017年は一部の仮想通貨ファンドが1000%を上回るリターンを得たことで高揚感が広がったとされているが、ユーリカヘッジの仮想通貨ヘッジファンド指数によると、仮想通貨ファンド全体の年初来の運用成績はマイナス23%と、2018年に入って状況が一変している。

これまでに、少なくとも9つの仮想通貨ファンドが閉鎖され、クラウド・クリプト・ファンドのようにウェブサイトとツイッター、フェイスブックのアカウントが削除されたファンドもある。分配型ファンドの1つ、アルファ・プロトコルはウェブサイトで「規制または市場リスクの可能性を考慮し、出資者に返金することが最良のアプローチである判断した」との考え方を掲載した。

ビットコイン上場投資信託(ETF)取引の認可もこれから

もう1つ先が読めないのがビットコイン上場投資信託(ETF)である。CBOEクリス・コンキャノン社長ら経営陣は3月23日、米証券取引委員会(SEC)に対して、ETFは他の商品ベースのETFと同様の為、その発展に干渉しないように求める書簡を送ったという。SECは書簡の中で、ETFについて数ある懸念の中でもとりわけ、仮想通貨市場の十分な流動性と市場操作の可能性に対する懸念を表明していた。

同社長は「スポット市場は、ビットコインETFを支えるのに十分な流動性があると考えるCBOEの立場は変わらない」と主張した。SECは最大で100のヘッジファンドに対する捜査を開始して、監視を強化すると伝えられている。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
Bitcoin.com
Bloomberg