ビットコイン(BTC)取引の2/3は経済的価値がない、分析会社Coinmetricsの調査で判明

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ビットコイン(BTC)取引の2/3は経済的価値がないと、分析会社Coinmetricsの調査結果で判明

日常のビットコイン取引(トランザクション)の3分の2は、売買や商品、サービス購入に伴う支払いなどの経済活動とは何の関係もないことが最近の調査で分かった。

残る3分の1は何かというと、プライバシー保護目的でウォレット内のビットコインを出し入れするミキサー、マイナー(採掘者)間でコインを分け合うマイニングプール、市場操作など詐欺行為などというのだ。

経済的価値を伴う取引はビットコインが34%、イーサリアムは55%

アナリティクス会社Coinmetricsが実施したこの調査結果は、大手メディアBloombergが2018年7月26日に伝えたもの。

この結果を言い換えれば、ビットコインの日常トランザクションのかなり大きな部分が、経済的価値を伴わないことを意味する。このような状況は、別の調査会社Elementus Inc.が最近行った調査でも、イーサリアム(Ethereum/ETH)のトランザクションの45%余りが非経済的なもので、その中には大量のスパムも含まれていたという。Coinmetricsの調査によると、ある日のCardano(ADA)の取引は、何と98%が経済的価値を持っていなかった。

匿名性はビットコイン・ネットワークの重要な側面の1つである。そのようなブロックチェーンは、仮想通貨が投資家だけでなく規制当局者にも受け入れられるためには、その匿名性をさらに高める必要があるという。

3億ドルの資産を運用している英Newcape Capital Groupのチャーリー・モリス(Charlie Morris)最高投資責任者は「この世界が冗談でなく本気ならば、人々はもっと深く事実を知る必要がある。機関投資家のマネーがビットコインに流れれば、何を購入したらいいのか分かるはずだ」とコメントする。モリス氏は、ブロックチェーン空間の透明性を強化する分析ツールを製作中というElementus、Cryptocomposite.comなどの対応を支持している。

トランザクションの非経済的活動はミキサー、マイニングプール、スパム

Elementusのマックス・ガルカ(Max Galka)最高経営責任者(CEO)は、仮想通貨業界で何が起きているか知るためには、取引量チャートを見るだけでは十分ではないと、次のように語っている(Bloomberg)。

「あなた方は鍵穴を通じてブロックチェーンのほんのわずかな部分を見ているだけで、全体像は見えていない。全体像を理解するのは実に難しいことだ。われわれのなすべきことは、その全体像を見てもらうことだ」と語った。同社は、透明性を強化する分析ツールを提供する計画である。

仮想通貨のトランザクションの裏で行われている非経済活動とは以下のようなものだ。

▼ミキサー
ミキサーはウォレットの残高を調整することで匿名性を高めようとする。Coinmetricsの調べでは、2017年2月から2018年2月までの期間、Ethereumブロックチェーン上のすべての取引額の約90%が、1人のミキサーの責任によるものだった。この場合のミキサーとは、時にはハッカーを阻止する予防措置として資金を移し替える仮想通貨取引所や保管業者であり、あるいは奪った資金の追跡を困難にする犯罪者ということもありうる。

▼マイニングプール
マイナー(採掘者)集団であるマイニングプールは、何ら経済的価値のない多くのトランザクションを生み出している。例えば、マイニングプールがEtherトークン採掘すれば、ブロックチェーン上に記録される。その後メンバーに配分されると、多くのトランザクションとなって記録される。イーサリアム(ETH)のトランザクションの19%は、マイニングプールからの分配に関係しているという。

▼スパム
スパムは取引量に関するすべての人の判断を誤らせる要因である。例えばイーサリアム取引で、いくつかの不明瞭なコインが、高い取引量となって表れることがある。その理由は、不正操作や詐欺行為によって、多数お偽りの注文を出して高い取引量があったと見せかけるためである。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
Bloomberg
Cryptovest

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