ビットコイン(BTC)のアラート機能を活性化する為のプライベートキーが公開検討へ

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ビットコインのアラート機能を活性化する為のプライベートキーが公開検討へ

ビットコイン(BTC)のアラート機能を活性化する為の「プライベートキー(秘密鍵)」が、早ければ2018年7月にも公開されようとしている。それは実のところサトシ・ナカモトが何人かのビットコイン開発者に託したサトシのプライベートキーである。

ビットコイン(BTC)開発者ら限られた関係者が知る警告システム

このキーは、保有するビットコインに影響を与える可能性のある事態が発生した際に、警告文をフラッシュで知らせるプロトコル「警告メソッド(warn method)」を作動させるもの。ビットコインにそんな警告システムが存在したことを知らなかった人は多いかもしれないが、経緯は以下のようなことである。

このキーはネットワーク全体に周知するアラートキー(いわゆるP2Pアラート)であり、2015年8月15日に起きた184億BTCものオーバーフロー・インシデントを受けて導入された機能である。致命的な不具合が生じた場合に、すべてのユーザーに素早く情報伝達するため、サトシが開発者など一部関係者に託したキーのことである。

このアラートが実際に機能したのは2012年に7回、2013年に3回、2014年に11回のだけでその後は使われたこともなく、2016年にいったん回収された。2017年1月には、最終的なアラート機能バージョンが実装され、今回キーを公開することでシステム上、P2Pアラートの役目が終わることになる。

開発関係者が明かすアラートキー非公開の理由

ビットコインのローカルウォレットであるBitcoin Core開発者として著名なグレッグ・マックスウェル氏は2016年9月、一般ユーザー向け電子メールで、プライベートキーが非公開だった理由について、「アラートシステムは保護モデルと効果的なガバナンスについて、度重なる誤解の源が生じた」と述べている。

その意味するとことは、全く見当違いの人が重要なカギを手にしたら、誤ったメッセージを流し、悪事を働く可能性さえ予測できることだ。

Bitcoin Coreの主要な開発者であるブライアン・ビショップ氏はTwitter上で、「ビットコインの警告キーは公開する時期である。ビットコイン警告キーは多数の模倣者によって知らないうちにコピーされてきた。これは興味あるショーになりそうだ」とつぶやき、自分はトップシークレットの秘密を所有しているが、すべてを明かす権限がないことを長いコードの暗号文を使って打ち明けた。

早ければ7月初旬にもプライベートキー公開へ

このアラート機能は、今回のキーの公開によって、完全に廃止されることを意味する。アラート機能は、歴史的に何回かバージョンアップされてきた。廃止する大きな理由は、そのような機能を必要としないビットコイン・コミュニティーが育ったこと、開発者が入れ替わってきたことによって、アラートキーの確実な譲渡に乱れが生じたことである。

ビショップ氏はCoinDeskに答えて、そのプライベートキーが近く(7月初旬にも)公開されるとしながらも、その日がいつになるか正確には分からないと語った。キーの公開は、仮想通貨全体に潜在的な脅威を与える可能性がある。仮想通貨をハッキングする際に、ビットコインの古いバージョンのコードを利用していれば、自身のコードの警告キーのメカニズムを無効にすることはない。

ビショップ氏はCoinDeskに対して、「模倣犯が伝えられたプログラムを無効にしない、あるいは公開キーを改善しなければ、そして最終的な伝達情報と見なされるものを送り込まなければ、ビットコイン・キーが発表される時点で、誰でも個人ネットワークに警告システムを備えることになる」と語った。

アラートキーの脆弱性を認めて、公開を選択

マックスウェル氏は結論として、次のように語った。

「ある時点で私は、プライベートキーを公開して、評価をおとしめる攻撃へのさらなる可能性を排除し、特に信頼できる権限付きのキーというような誤解を受けるリスクを軽減する計画を立てた」と述べている。

今日までに、このような脆弱性の疑いのあるプロジェクトは、コードを切り替えてアップグレードする時間的余裕があった。公開を最優先する圧力に加えて、ビショップ氏ら開発者が危惧することは、彼らの評判が傷つくことである。開発者たちの結論は、現在のアラートキーには脆弱性があり、公開した方がいいという考えである。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考:Coindesk