韓国最高裁:仮想通貨・ビットコイン(BTC)を合法的に資産と認める

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韓国最高裁:仮想通貨・ビットコインを合法的に資産と認める

韓国最高裁は、既存の法律を覆し、仮想通貨を合法的に資産として認めた。これは、ある人物の不正で得た191BTC(執筆時点のレート:約160万円)を押収することが目的である。従来より韓国では、仮想通貨が不正ポルノコンテンツの提供によって得られているとの報告があった。

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仮想通貨が関連したことで裁決が長引く

韓国で違法ポルノサイトを2013年12月から運営していた安容疑者(33)が、昨年の訴訟事件によって、2017年5月に逮捕された。検察の調べによると、事件が起きた当時、彼は個人で総計216BTC(執筆時点のレート:約180万円)を保持していたそうだ。

安容疑者が違法行為によってビットコインを獲得したという前提の下、検察側は安容疑者の仮想通貨を直ちに没収すべきだと裁定した。しかし、韓国のスウォン市地裁は現行の法に従い、以下のような見解を出した。

「ビットコインは現金とは違い、物理的に存在しない電子ファイルの1つであるため、それを没収するのは適切ではありません。仮想通貨は、客観的に価値基準を取ることができないのです。」

この件に関して、スウォン市地裁の判決は上告され、最高裁判所の裁量に委ねられた。

仮想通貨に関連する判決の新たな取り組み

2018年5月30日、韓国最高裁が出した判決は、仮想通貨に対するこれまでの見解を覆すものだった。 国家司法のトップに立つ最高裁長官が、この控訴を確認し、216BTCのうち191BTCの押収を検察側に許可した。

最高裁の判決によると、安容疑者は自身が運営するウェブサイトで違法コンテンツを配信し、ビットコインという世界最大の仮想通貨を時価総額換算で191BTC獲得したそうだ。最高裁は、この判決に関して以下のようなメリットがあると述べている。

「仮想通貨を資産として認めることがでれば、それを押収することも可能である。」

さらに、韓国の刑法を考慮して、裁判所は以下のようにも述べた。

「安容疑者が保有するビットコインは犯罪によって得たものです。もし、我々がこのビットコインを彼に返却するようなことがあれば、違法ポルノサイトの運営によって得た収益を彼に返却するのと同義になってしまいます。」

安容疑者の敗北と仮想通貨の勝利

安容疑者が保有するビットコインは、そのすべてが判決の範囲内に納まったわけではない。しかし、最高裁が出した今回の判決は、仮想通貨の法的な立ち位置を明確にしたことを意味する。たった一度ではあるが、仮想通貨が従来の資産と同等なものとして認められたのである。

韓国の最高裁判所は司法面において憲法裁判所に次ぐ絶大な権力を持っている。最高裁の判決には、法律を作る力はおろかその方向性を決める力さえも有していない。しかし、最高裁という司法最高クラスの権威がビットコインを資産として認めたという事実は立法面においても重大な意味を持つ。

実際に、ここ数か月で仮想通貨に関して様々な動きがあったことは特記すべきであろう。最初にあった動きは、大韓民国金融監督院(FSS)が、現行の規制に関して政府全体でを見直していくと宣言したことである。そして5月末、韓国国会は、国内のイニシャルコインオファリング(ICO:仮想通貨開発の為の資金調達)を許可する法案を出したのだ。

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参考:Bitcoinist