FX(外国為替証拠金取引)トレーダーの間に衝撃が走りました。それは日経新聞の記事で「金融庁が、FXのレバレッジ規制で現行の25倍から10倍に引き下げる事を議論している」との報道があったからです。
FX証拠金倍率を引き下げ 10倍程度に、金融庁検討 https://t.co/pgt5XS33kU
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) 2017年9月27日
私はもともとFXトレーダーです。かれこれ10年以上取引をしています。
ですからこのニュースが本当なら、かなり深刻です。。。
外国為替証拠金取引とは?
FXはそもそも2国間の通貨の交換なので「現物取引」ではありません。
あらかじめ口座に証拠金として一定額の資金を預け入れてそれを担保にレバレッジを効かせて証拠金以上の取引を行います。(差金決済)
しっかりと自己ルールがないと相場変動によるロスカットや強制決済で、大きな損失を被る可能性があります。
現在の最大レバレッジは25倍なので、100万円分の取引でも証拠金4万円程度あれば取引が可能。
(レバレッジ10倍なら証拠金10万円)
「レバレッジ10倍」という数値は主要10銘柄の平均変動率が11.4%という根拠から「10倍が妥当」という見解のようです。
なお、この報道についてはあくまでも日経新聞の記事によるもので、金融庁からは何の発表も出ていません。
しかし個人的には、遅かれ早かれ内閣府令が改正され最大レバレッジの引き下げが行われると見ています。
ビットコインFXは大丈夫?
ビットコイン取引にも現物とレバレッジ取引(FX、先物、信用取引)があります。
ビットコインのレバレッジは取引所によってあるところ、無いところがあり、レバレッジの倍率もまちまちです。
レバレッジのある取引所比較
取引所 最大レバレッジ
ビットポイント 25倍
ザイフ 25倍
ビットバンクトレード 20倍
ビットフライヤー 15倍
コインチェック 5倍
レバレッジ25倍はとんでもない数字!
ビットコインFXの最大レバレッジは国内FXと合わせたのか、25倍になっています。
果てしてこの倍率は妥当なのでしょうか?
<ビットコインの変動率は6%>
出所:Buy Bitcoin Worldwide
BTC/USDの変動率:ボラティリティ指数です。あくまでも参考値ですが、5~6%あることがわかります。
<ドル円の変動率は0.89%>
出所:Investing.com
ドル円直近7週分の変動率は0.89%でした。「ビットコインのボラティリティはドル円の10倍」と言われていますが、10倍まではいかないとしても、ビットコインの場合最近の急落で30%も落ちたところを見るとFX銘柄よりもビットコインのほうが相当変動が大きいことがわかります。
ということは、為替とビットコインが同じレバレッジ25倍だとしても、実際の値動きからすると「ビットコインFXは250倍のインパクトがある!」ということになります。(レバレッジ10倍でも大きすぎかもしれませんね。)
さらに懸念点を1つ
今回の金融庁による仮想通貨事業に関する規制対象には「レバレッジ取引」は含まれていません。
ビットコインFXは今のところ自己責任で取引を行う投資商品です。
無理なハイレバレッジ取引は極力避けていきましょう。