仮想通貨と規制、金融との融和など議論白熱「ブロックショー・アメリカ2018」

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仮想通貨と規制、金融との融和など議論白熱「ブロックショー・アメリカ2018」出典:BLOKSHOW

米国では初めて開催される「BlockShow Americas 2018(ブロックショー・アメリカ2018)」は、2018年8月20-21両日、世界から1500人余りの参加者と80人の登壇者を集めて、ラスベガスで盛大に開催された。

仮想通貨は抱える諸問題を広く取りあげたブロックショーは、パネルディスカッション形式で賛否両論の意見が交わされて、議論は白熱した。

金融機関と仮想通貨との融和は?

初日のテーマは、伝統的な金融機関と仮想通貨との関係、適切な規制へのアプローチ、ブロックチェーンのもたらす可能性など多岐にわたった。

注目されたパネルディスカッションは、「ウォールストリート(米金融業界)対仮想通貨」がテーマ。多くの業界専門家が、ビットコインなど仮想通貨の潜在的可能性、仮想通貨と規制当局の関与などについて議論した。

Titan DX取引所のリッチ・グプタ氏は、ウォールストリートと仮想通貨の2つの業界の融合は「まさに我々の目前で起きている」と指摘、数多くの企業が仮想通貨の基盤技術(ブロックチェーン)が採用され、バックエンドと決済処理面でのブロックチェーンが果たす重要な役割に触れた。

Celsius Networkのアレックス・マシンスキー最高経営責任者(CEO)は、伝統的な金融機関は、今こそ仮想通貨に通り組み、そのテクノロジーと相互作用を学ばなければ、「進歩は望めない」と強調した。同CEOは、主要銀行の250人のコンプライアンス責任者の会合に出席した経験に触れ、誰一人として仮想通貨を所有していないという例を挙げた。

仮想通貨時限爆弾だとの厳しい見方も

Intellyx社長でForbes誌寄稿者であるジェイソン・ブルームバーグ氏は、2人とは別の意見を持ち、ウォールストリートが距離を置いている最大の理由の1つは、「仮想通貨が当局の強化を得ていないことから、組織犯罪に利用されることを恐れがある時限爆弾だ」と述べた。

ブルームバーグ氏はさらに、仮想通貨とブロックチェーン業界は、十分規制されるべきであり、長期に生き残る唯一の仮想通貨は、非集中型ではなく単一の実体(例えばSECのような)の管理を受ける「許可された存在」でなくてはならないと反論した。

適格投資家は年間所得20万ドル、自己資本100万ドルが条件

パネルのもう1つの問題は、仮想通貨投資の規制問題であった。マシンスキー氏によると、適格投資家になりうる財務能力は、年間所得が20万ドル(約2200万円)か自己資本100万ドル(約1億1000万円)のいずれかを超える必要があり、株式に直接投資して利益を得る個人投資家を除外し、仮想通貨を一般人向けに利用可能な代替手段にすることである。

Titan DXのグプタ氏は、仮想通貨業界は潜在的投資家を保護するために、同様の規制が必要であると主張した。

ブロックチェーンは民主主義の概念を変える

初日のパネル討議では「民主主義」が話題になった。ブロックチェーンが民主主義の概念を変える可能性があることで合意した。ブロックチェーン技術が、より高水準の説明責任と関与を可能にするというのだ。

例えば、ソフトウェア企業EXUSのビジネス開発ディレクターであるディミトリス・ヴァシリアディス氏は、「ブロックチェーン技術は、民主主義を変革する」と述べ、同技術によって正確な選挙と投票ができると同時に、(政治プロセスの)より多くの関与と参加を推進するとの例を挙げた。

2日目は、仮想通貨のメリット、米国の規制、決済技術、クリプトゲーム、話題のビットコインETF(上場投資信託)が話題になった。2008年の世界的な金融危機を予測したヌリエル・ルビーニ博士、法律アドバイザーのマイク・ミグリオ氏やレスリー・カッツ氏らが演壇に登った。

「BlockShow Americas 2018」は、仮想通貨総合メディアCointelegraphが主催している。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考:cointelegraph(1)cointelegraph(2)cointelegraph(3)

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