ブロックチェーン技術は農業が直面する問題をどう解決するのか

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ブロックチェーン技術は農業が直面する問題をどう解決するのか

五月雨まくら(@samidare_makura)です。

ブロックチェーン技術は、今日の農業のサプライチェーンが直面している多くの課題の解決策としてますます期待が高まっています。

農業従事者の多くがブロックチェーンを含む最先端技術に関心あり

今日の農業従事者の多くは、業界のさまざまな問題を解決するために最先端技術に注目しています。「Agrifood Tech Investing Report Mid-year 2017」によると、農業マネジメントソフトウェア、センシング、IoTに関連する新興企業は、すでに2億1,300万ドル(約240億円)の資金を調達しているようです。今や消費者は、農場から食卓への生産物のトレーサビリティと透明性に関心を持つようになってきているので、農業サプライチェーンの課題を解決するのに、ブロックチェーンが大きな可能性を秘めていると考えている人もいます。

ブロックチェーンを農業に応用する

これまで、ブロックチェーンと農業の結びつきは、オーストラリアのスタートアップのAgriDigital社が2016年12月にブロックチェーンで23.46トンの穀物を世界で初めて販売して以来、まだまだ初期の段階にあります。その後、AgriLedgerのようなイニシアチブは、分散型暗号元帳とモバイルアプリケーションを利用して、アフリカ農民協同組合間の信頼関係を構築するように動いてきました。

オランダ政府が資金を提供している研究グループが、ブロックチェーン技術が食品システムに対する消費者の信頼を高めるために利用できると考え、農業ビジネスのコストをさらに削減できると主張したため、この技術は農業の世界で注目を集めています。

ブロックチェーンの農業ソリューションの多くは、食品のトレーサビリティ向上を中心に展開されています。一部の中国企業は、食品安全が国内で問題になっているため、豚肉と牛肉のサプライチェーンを把握するためにブロックチェーンを利用しています。

BlockChain Food Safety Allianceのパイロット研究では、ブロックチェーンがほんの数秒で農場から食料庫までの食品を追跡することができました。これは、現在の食品追跡システムのパフォーマンスを大幅に改善するものです。より迅速なトレーサビリティの実現は、食品の回収時間を短縮することになり、食虫毒や汚染された製品に関する病気のリスクを減らすのに役立ちます。

ブロックチェーンで不正行為を撲滅

ブロックチェーンは主要な商品を監視して、出荷に関する不正行為や違法収穫の事例を減らすための手段としても知られています。国連によれば、食糧詐欺は違法取引のために世界経済に年間約400億ドル(約4兆5,000億円)の費用がかかっています。

世界自然保護基金(WWF)は、2018年1月に”Blockchain Supply Chain Traceability Project”を発表しました。このプロジェクトの主な目的は、違法マグロ漁業を撲滅することです。また、いくつかのコーヒー企業では、出荷と豆の混合が適切に行われていることを確認するためにブロックチェーンを利用しています。オーガニックの乳製品や肉、卵のサプライヤーも、不正な動物飼料がサプライチェーンに混入するのを防ぐためのツールとして、ブロックチェーン技術の導入を検討しています。

五月雨(筆者)の結論と考察

ブロックチェーンとサプライチェーンマネジメントは非常に相性が良い組み合わせとして知られています。農業にはトレーサビリティや透明性に課題がたくさんあるので、ブロックチェーン技術を導入することによって得られる恩恵は大きいでしょう。日本からもユースケースが出てくると面白いですね。

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参考
Bitcoinist.com

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