ブロックチェーンで食品の無駄遣いを無くせる!?企業活用事例を紹介

5083

編集部ピックアップ

ブロックチェーンで食品の無駄遣いを無くせる!?企業活用事例を紹介

五月雨まくら(@samidare_makura)です。

ビットコインの価格は2017年後半に急上昇、その背後にあるブロックチェーン技術は、注目の的になりました。ブロックチェーン技術の応用は、金融(ファイナンス)部門だけに留まらず、さまざまな産業のユースケースを生み出し続けています。その中の一つに、食品産業があります。

関連:ブロックチェーンの応用事例:仮想通貨は今後、日常利用が当たり前の世界へ?

現在の食品産業における問題点とは

食品産業では、ブロックチェーン技術は ①非効率性を低減 ②食品安全の透明性の向上 ③ブランド価値の強化 をもたらす可能性を秘めています。物流産業では、コミュニケーション不全がプロセスを遅延させていました。現在では、サプライチェーンをブロックチェーンでデジタル化することができます。

食品はいつもサプライチェーンのどこか、途上国や先進国、にて廃棄される可能性が高いです。国連食糧農業機関(FAO)によれば、食品の約40%が市場に届く前に失われていると推定されています。

食品が廃棄されてしまうにはいくつかの理由がありますが、先進国のチェックが厳しくなっていることが要因の一つです。食品はサプライチェーンのどこかで、不適切に、扱われ、出荷され、保管されることによって廃棄対象になっていまうのです。

ブロックチェーンが食品産業に与える影響

ブロックチェーン技術は、食品産業が資産や情報を、簡単に、安く、安全に共有することに役立ちます。この技術は、サプライチェーンの透明性を全く新しいレベルで高めるため、サプライチェーン全体で、あらゆる食品の廃棄を改善することができます。Nestle(ネスレ)やUniliever(ユニリーバ)などの大企業は、そのような理由からブロックチェーン技術の採用を検討しています。

天然資源の搾取や食品製品の浪費のような問題を引き起こす理由の一つは、食料分野の説明責任の不足と複数の仲介業者の存在です。今や、食品の腐敗を排除することは世界の飢餓を解決しませんが、手頃な価格の食品を世界中からアクセスできるようにすることで、食品サイクルを改善して、廃棄物を削減する正しい方向への歩みとなります。

ブロックチェーン技術が、取引の仲介者である銀行を中抜き、また、サプライチェーンに透明性と効率性をもたらしたのと同様に、食品業界にもその恩恵があるはずです。食品流通の追跡性(トレーサビリティー)への信頼性の高まりや、ブロックチェーン技術に対する認識と教育の共有は、たった一つの分散化されたグローバル・ネットワークにおいて、ベンダー、サプライヤー、食品店、小売業者、バイヤーを結びつける新しいモデルの基盤となるでしょう。

応用事例:Delicia(デリシア)

腐敗しやすくすぐに期限切れになる食品は、遅滞なく販売される必要があります。もし遅れが生じるとそれは誰の役にも立たなくなります。それに対する対策を実現するプロジェクトの一つに「Delicia」があります。

Deliciaで機能しているAI(人工知能)アルゴリズムとスマートアルゴリズムを利用して、ブロックチェーンに基づいて世界中の食品ネットワークを効率的に検索、需要と供給、趣味嗜好、そして他のパターンによって検索を最適化して、バイヤー(買い手)のニーズを正確に満たすサプライヤー(売り手)を即時に見つける見つけることができます。

世界の食品市場の規模は1兆7,000億ドル(約187兆円)で、2020年には3兆ドル(約330兆円)に増加すると予想されています。Deliciaのブロックチェーン食品ネットワークは、食品店の経営者と小売業者が消費者と直接関係を持つ必要性を訴えています。

Deliciaは、世界中の消費者が自分の住所と好みに応じて、手頃な価格の高品質な食品を見つけることに役立ちます。AIを実装したシステムは、売り手と買い手の信頼と評判を継続的にサポートします。DeliciaのエコシステムはEthereumベースのブロックチェーン技術でDFTと呼ばれるユーティリティトークンを発行され、世界的な食品の廃棄に関する問題を解決していきます。

プロジェクトを支えるチームは、国際連合との対話も初めており、持続可能な開発目標の下で協調的な合意の達成に取り組んでいます。このようなパートナーシップは、世界中のコミュニティにとってプラスになるだけではなく、その参加と投資に関する重要な機会を提供することが可能です。

IOT(Internet of Things)とDeliciaを結びつけることで、食品流通の開始点と終了点に関係なく、リアルタイムでエンドツーエンド(end-to-end)でサプライチェーンを可視化することができます。これにより、食品廃棄物を減らして、さらにそれを手頃な価格で入手可能にして、サプライチェーンのあらゆるフェーズで無駄を無くすことができます。

関連:IoT(Internet of Things)がブロックチェーンを必要とする2つの理由とは!?

参考:coinidol