ブロックチェーン技術はパーム油産業の問題を解決し、持続可能性を実現できるのか?

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ブロックチェーン技術はパーム油産業の問題を解決し、持続可能性を実現できるのか?

五月雨まくら(@samidare_makura)です。

パーム油に対する消費者の要望が高まるにつれて業界は、生産やアカウンタビリティ(説明責任)、持続可能性に関する問題を解決するためにブロックチェーンに関心を寄せています。

パーム油の業界が抱えるさまざまな問題

過去10年間にわたりパーム油の需要が高まってきました。パーム油は、1ヘクタールあたりの収穫量が多いため、植物油の世界的な消費量を満たすために無くてはならない存在になっています。例えば、パーム油は、毛髪の油分を補うために、シャンプーのコンディショナーとして使用されています。また、滑らかさを保持するためにアイスクリームにも加えられています。

現在、パーム油の生産者や加工業者、関連製品メーカーは、複雑なサプライチェーン全体で、持続可能性を追求しながらさまざまな問題を解決する方法に取り組んでいます。

パーム油のサプライチェーンは不透明なため、パーム油を原産地の農園までたどる明確な方法はまだありません。「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil)」の努力にも関わらず、持続可能性があると判断されるパーム油の生産は全体のわずか17%とされています。

業界の規制機関は製品の証明において困難な状況に立たされています。特に消費者が、特定の品目に対する詳細を要求した時に問題が明らかになります。ブロックチェーンはこのような問題を解決する方法として注目を集めています。

ブロックチェーンを利用した課題のソリューション

最近、パーム油の業界におけるリーダーたちが「SUSTAIN(Sustainability Assurance & Innovation Alliance)」というグループの創設を発表しました。この組織の目標は、パーム油の持続可能性の問題に取り組むとともに、「NDPE(No Deforestation, No Peat, No Exploitation)」に関する目標を達成するために、ブロックチェーンに基づいたパーム油プラットフォームを確立することです。

また、パーム油の原料であるアブラヤシの果実が収穫された地理的位置を確認することにブロックチェーンを利用する可能性も期待されていて、パーム油の労働者と収穫時期に関する情報も保存することができます。

これが実現すれば、政府機関やNGO関係者に、雇用状況や労働条件に関する情報を提供することができ、政策により良い影響を与えるでしょう。

五月雨(筆者)の結論と考察

持続可能性は21世紀の大きなテーマの1つです。ブロックチェーンは、持続可能性を高めるために、さまざまな事例に応用することができます。パーム油においては、SUSTAINをはじめとしてすでにブロックチェーンを活用するユースケースが生まれつつある現状にあります。もしそれらが成功すれば、他の産業に横展開することも可能になると考えられるため、動向に注目ですね。

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参考:BITCOINIST

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