ブロックチェーン技術で変革する世界の株式市場

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ブロックチェーン技術で変革する世界の株式市場

仮想通貨の根幹となるブロックチェーン技術を応用することで、株式市場にも変化が訪れようとしている。今回は、株取引におけるブロックチェーンの可能性を探った。

ブロックチェーン技術が提供する投資市場について

ブロックチェーン技術が早期に世界中で採用されることになれば、世界中の株式市場において技術革新が起こることは明確だ。ブロックチェーン技術は、すでに決済や金融、サプライチェーン管理、記録保持などの将来を大きく変えている。

その為、政府間におけるブロックチェーン技術の認識もビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの通貨をサポートするものではないというものに変わりつつある。投資市場においても、株式取引市場と金融データを世界中に格納して転送するなどの技術革新をブロックチェーンは起こすことが出来るだろう。

ブロックチェーン技術を応用した株式市場の取引はまだ始まったばかりだ。しかし、世界中の株式市場に与える影響は絶大であり、特に現状の株式取引に影響を与える可能性が非常に高いと言える。ナスダックやオーストラリア証券取引所、ニューヨーク証券取引所、東京証券取引所、ドイツ取引所、インド証券取引所などはすでに取引の一部にブロックチェーン技術を使用し始めており、ブロックチェーンの取引の可能性を検討する委員会を結成している状況だ。

ブロックチェーン技術を株式市場でどのように使用できるのか

ブロックチェーン技術を株式取引で使用する最大のメリットは、取引の決済を高速化することだ。株式市場のトレーダーやブローカー、規制当局は、仲介者の役割、取引仲裁の役割、規制などの過程が存在している為、取引完了するのに3日以上かかる場合もある。対して、ブロックチェーン技術は、契約の自動化と取引の証明や信頼性を分散認証することで、証券取引所をより効率的な場にすることが可能だ。

つまり、ブロックチェーン技術を応用した場合、仲介業者による手数料を省き、契約の自動化によって高速な取引が可能となり、データ処理やデータそのものが分散化されることによって中央的な存在から改ざんが行われる可能性がなくなるなどのメリットが発生する。

またブロックチェーン技術により、影響を受ける可能性があるのは、株式取引の決済だけではない。資金調達や資産管理、信用取引、取引後の決済、有価証券貸付の追跡などにも有効だと言えるだろう。顧客に課されるコストを削減するのにも役立ち、場合によっては仲介者の必要性を完全に排除することも不可能ではない。

ブロックチェーンが投資市場を大きく変える

金融サービスの主要機能は、ブロックチェーンの中核となるシステムと似ており代替が可能だ。クロスボーダー決済や貿易金融を中心とした現在の環境の主なデメリットは、ブロックチェーンベースのソリューションによって解決することができ仲介者を必要としない。

さらに、コスト削減においてブロックチェーン技術は非常にメリットがあると言える。オリバー・ワイマン(Oliver Wyman)が発表した「Blockchain in Capital Markets」というレポートによると、資本市場における銀行間のITと運用の支出は年間で1,000億から1,500億ドル近くあり、ブロックチェーン技術を応用した場合、その支出の殆どを抑えることが可能だ。

もっとも仮想通貨取引に精通した取引市場の1つとしてナスダックが挙げられる。ナスダックは、ブロックチェーンを採用した最初の取引を行っているからだ。 ニューヨークに本拠を置く同社は、金融とテクノロジーの間で事業を展開し、投資家がグローバル規模で金融市場を安全に参加できるようにする役目を担っている。

ほとんどの投資家は、従来の投資のための場としてナスダック市場を認識しているが、ナスダック(NASDAQ)は2013年以来、革新的な証券取引方法論を開発する業界のリーダー的な立ち位置に転じている。 また、2015年にはブロックチェーン技術を使用した最初の私募証券取引を発表し、ナスダック独自のプラットフォームの研究も続いている。

投資分野におけるブロックチェーン技術は、まだ技術革新の途中にある。しかし、ブロックチェーン技術の影響によって世界中の投資市場は大きく変わろうとしていると言えるだろう。

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参考
Forbes

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