ブロックチェーン技術と政府の関わり、税金の透明化や資産管理など

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ブロックチェーン技術と政府の関わり、税金の透明化や資産管理など

ブロックチェーン技術が世界的に実装されることで、政府の構造と行政サービスの未来は変わるのだろうか。香港で7月に開催されたRISEカンファレンスでは、法律や国際政治の専門家とブロックチェーン企業であるコンセンシス(ConsenSys)が政府とブロックチェーンの将来について話し合いを行った。

ブロックチェーンは資産管理のプラットフォームに

RISEカンファレンスで、コンセンシスは政府の統合について、ブロックチェーン技術の関係性や将来についての意見交換を行った。カンファレンスの中で、ブロックチェーン技術は、大規模な資産管理のプラットフォームとなり得る可能性が示唆された。

政府は、国として膨大な数の資産を管理および規制しているものの、管理におけるコストや手間、確認などにおいては旧態依然と言えるシステムに頼っているのが現状だ。

しかし将来的にはブロックチェーン技術により、管理と規制体制は不変かつ瞬間的になり得る。紙ベースの記録は過去のものとなり、リアルタイムな情報の反映が可能となるだろう。

ブロックチェーンが税金の透明性を生む

また金融システムなども単一の国のみでなく、より多くの国と経済的な協力体制を築ける可能性を有している。

例として、税金の徴収においてはスマートコントラクト機能を応用することが出来る。事務手数料などの煩わしい料金を省き、政府はリアルタイムで税金を徴収することが可能となる。ブロックチェーン技術は、税金の透明性を提供し、政府が税金をどこで利用しているのかを正確に見ることも可能となるメリットも発生するだろう。

政府機関におけるデジタル分野での個人認証も重要だ。過去10から15年の間に、多くの政府機関が紙の認証システムからデジタルへの変換を行っている。しかし、ハッカーは依然として政府の記録にアクセスし、データを盗み出すことが可能だ。

ブロックチェーン技術の応用では、電子ベースから政府ベースのデジタル認証に移行することで、市民の安全を守ることに繋がると予想される。そして、政府の資金の流れもブロックチェーンシステムであれば把握することが可能となり、税金が正しく使用されているかという観点から政府の在り方を見直すことが出来るだろう。

ブロックチェーン技術の応用目的と政府の姿勢の考察

世界的にみると各国の政府は、ブロックチェーン技術を使用した正しい政策の在り方を模索しており、政策によって技術革新は、進歩と後退どちらに転ぶのかの判断を探っていると言える。

例えばアメリカは、インターネットの成長時には、インターネットに寛容なアプローチをとっており、同国に拠点を置く強力なインターネット関連企業が爆発的な躍進を遂げた。そして、同様の政策アプローチがブロックチェーン技術でも起こり得る。

中国では、仮想通貨に対する政策の傾向は非常に強固だ。 2017年9月には、中国政府は仮想通貨取引を制限する規制を公表した。 現在では、仮想通貨の個人間の取引すら危うい環境になりつつあるのが現状だ。

しかし、中国政府はブロックチェーン技術には好意的な姿勢だ。中国の多くの省庁は、ブロックチェーン技術に関する約20種類のガイドラインを発表しており、省や都市においては、約150のプロブロックチェーンに関する特許が出願されている。技術面から見た中国のブロックチェーン技術の傾向は、勧誘的で前衛的だと言えるだろう。

慣習や伝統的に政府によって提供されているサービスは、ブロックチェーンを応用したシステムに置き換えることが可能となるだろう。しかし、多くの国々は慣習と伝統に重きを置いているため、ブロックチェーン技術に既存のシステムが全て置き換わるまでに長い時間が掛ることになるかもしれない。

もっとも、ブロックチェーン技術が変革するシステムのメリットを無視できない実情がどの国にも存在しているため、ブロックチェーン技術の研究や開発は進むことになるだろう。

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参考
ConsenSys

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