ユーザーが大幅に増えてもこれまで通り動くことができるのかは、様々なシステムやサービスにおける重要な課題の一つです。

ビットコインも同じで、かれこれ数年間、開発者たちの間で議論が行われてきました。ビットコインに詳しい人の間では「ブロックサイズ問題」や「スケーリング問題」と呼ばれ、ビットコインの価格にも影響を及ぼすトピックとして知られています。

ビットコインの取引を記録するブロックチェーンの容量が足りない

ビットコインの取引はブロックチェーンに記録されており、ブロックチェーンは取引情報を記録した一つ一つのブロックによって成り立っています。約10分に一度新しいブロックが1つ生成され、ブロックチェーンに繋げられます。

1ブロックの容量の上限は1メガバイトと決められているのですが、ユーザーが増えると処理しないといけない取引のデータが多くなってしまい、いつかブロックのサイズが足りなくなってしまうのではないかと言われて続けてきました。そして、最近まさにその上限に到達しています。

ビットコインの取引を記録するためのブロックが小さすぎては、記録待ち状態の取引データが溜まってしまい、ビットコインの送金を確定させるのに何時間もかかってしまったり、早くブロックチェーンに記録できるように高い手数料を払わなければならない状態に陥ります。

20円分のビットコインを送金するのに手数料を含めて40円かかってしまうのではビットコインを気軽に使うことはできませんよね。

ブロックのサイズを大きくすればいい?

ブロックが小さくて困っているなら大きくしてしまえばいいじゃないか。そう考えて、これまでにもブロックサイズの上限を8MBまで引き上げようとか、2MBならどうかという案も出されています。ですが、それに伴うリスクがあったり、だれかの一存で物事を決めることができないビットコインの仕組みのせいでコミュニティの中で意見が割れ、まだ解決には至っていません。

ビットコインには開発を行う人々やビジネスとしてマイニングを行う人々、そしてたくさんのユーザーがいるものの、会社や政府と違って決定権を持った「誰か」がいるわけではありません。

重要な変更が加えられる際にはコミュニティーに対しての提案が行われ、技術開発、マイナーやユーザーへの説明、検証作業や議論といったプロセスが必要になりますが、関係する人が増えれば増えるほど複雑になる上、国境が無い通貨だからこそ言語や文化、情報格差なども存在します。

何かを変えるのが難しいことはビットコインの良い点だともいえますが、時として障害にもなってしまうのです。

ビットコインのコミュニティが真っ二つに分かれてしまったり、重要な開発者がいなくなってしまうと、ビットコインにとって大きなリスク・不安要素にもなります。

少し難しい話題ではありますが、ビットコインを保有する場合は「スケーリング問題」の動向についてアンテナを張っておきましょう。