ビットコイン(BTC)にはサイファーパンク(Cypherpunks)の血が流れている

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ビットコイン(BTC)にはサイファーパンク(Cypherpunks)の血が流れている

五月雨まくら(@samidare_makura)です。
今回は少しビットコインの思想に踏み込んだ記事になります。
この記事が、ビットコインの本当の魅力を知るきっかけとなれば幸いです。

サイファーパンク(Cypherpunks)の血が流れている

ビットコインは、サイファーパンク(Cypherpunks)と呼ばれる思想と強い結びつきを持っています。サイファーパンクの目的は「暗号技術を利用して社会をより良いほうへ変革すること」です。サイファーパンクはCYPHER(暗号)とPUNK(パンク)を組み合わせた造語で、SFジャンルのサイバーパンクを文字っています。余談ですがサイバーパンクの代表格といえば五月雨(筆者)も大好きな「攻殻機動隊」などがあります。

サイファーパンクには古い歴史があります。1970年以前、暗号技術は軍隊や諜報機関によって秘密裏に研究されていました。しかし1976年に、Whitfield Diffie博士とMartin Hellman博士により「New Directions in Cryptography」が出版されると暗号技術は一般にも知られるようになりました。

1980年代に入ると、David Chaum博士により「Security without Identification: Transaction Systems to Make Big Brother Obsolete」が執筆されました。これは匿名デジタル通貨や匿名評判システムについて書かれている本です。つまり今の仮想通貨の原型は30年以上も前に生まれていたことがわかります。

そして1992年には、暗号技術を研究する小さなグループが結成され「サイファーパンク」と呼ばれるようになりました。これとほぼ時を同じくして、Cypherpunksメーリングリストが生まれ、「A Cypherpunk’s Manifesto」が公開されました。

このマニフェストではプライバシーがいかに重要であるか書かれています。

Privacy is necessary for an open society in the electronic age. Privacy is not secrecy. A private matter is something one doesn’t want the whole world to know, but a secret matter is something one doesn’t want anybody to know. Privacy is the power to selectively reveal oneself to the world.
訳:
プライバシーは電子時代のオープンな社会に不可欠です。プライバシーは秘密ではありません。(なぜなら)プライベートなことは世界中のすべてに公開したくはない(一部であればOK)ものですが、秘密は決して誰にも知られたくないもの(だから)です。プライバシーは自身のことを選択的に世界に明らかにする力です。

出典:A Cypherpunk’s Manifesto

そして21世紀に入っても、さまざまな議論がおこなわれアイディアはたくさん生まれましたが、それらを実現する具体的な方法については決定打に欠けていました。そこに2008年、Satoshi Nakamotoが「bitcoin whitepaper」を公開したことにより、今までのサイファーパンクの歩みを現実世界に応用するモデルが示されたのです。

ビットコイン(BTC)は社会をどのように変革するのか?

現在の社会が抱える問題の1つは「プライバシーが自身のコントロール外におかれている」ことです。政府国家や諜報機関は個人情報にアクセスできる力を持ちます。さらにGAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)などの大企業は膨大な個人情報を中央サーバに抱えています。

このような状況下において、プライバシーが侵害される可能性は極めて高いです。なぜなら彼らが個人情報を適切に扱う保証は何一つないからです。この問題は、政府や企業を信頼していない人びとほどより深刻にうつります。

これらの問題をGDPR(EU一般データ保護規則)のように法的なアプローチから解決する方法もありますが、サイファーパンクの人たちはこれらを技術的に解決することがもっともスマートだと考えています。そしてSatoshi Nakamotoによるビットコインのモデルはそれを実現する強力な武器となります。

なぜならブロックチェーンに刻まれたデータは第三者の検閲により盗まれる心配がなく、個人情報を分散的に記録していて特定の主体により支配されることがないからです。つまりビットコインは私たちにプライバシーの手綱を取り戻してくれるのです。

ビットコインの登場によって、社会は大きな変化をむかえることになるでしょう。人びとが自分のプライバシーを自身でコントロールする社会が到来するのです。今、世界中でビットコインが熱狂的に支持されている背景には、このような理由があるんだということを知っておくことは、とても重要なことだと考えます。

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参考
coindesk