タイ中央銀行:金融企業に仮想通貨事業の新たな規則を通知、子会社設立を許可へ

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タイ中央銀行:金融企業に仮想通貨事業の新たな規則を通知、子会社設立を許可へ

タイの中央銀行は、商業銀行を含む金融企業とその子会社に仮想通貨事業の運営に関する、守るべき規則(ルール)を発表した。規則の対象となる企業は、証券会社、資産運用会社、保険会社なども含まれる。タイではこの規則の前にも、先月国内における仮想通貨の規制枠組を告知したばかりであった。

タイ中央銀行が仮想通貨事業の新たな規則を通知

タイの中央銀行である「タイ銀行(BOT/Bank of Thailand)」は8月1日、国内のすべての金融機関に回状を発行し、仮想通貨に関する新たな規則を伝えた。

BOTは、仮想通貨とICO(イニシャルコインオファリング)に関する規制枠組みを以前発表していたことを引き合いに出し、同銀行が2月に発行していた仮想通貨に関する告知を撤回した。当時、中央銀行は金融企業に対して、仮想通貨事業における運用項目を差し控えるよう要請していたのである。(仮想通貨の取引、取引プラットフォーム作成、仮想通貨購入にクレジットカードの使用、投資・取引に関する顧客へのアドバイス)

BOTが発行したこの新たな回状には、金融企業が仮想通貨及びデジタル資産の運用に従事するための要件などがまとめられていた。この規則は大まかに2つのカテゴリー(金融企業に対する規則とその子会社に対する規則)に分けられる。

子会社に対する規則

大手金融企業グループには大抵の場合、子会社というものが存在し、彼らによって仲買、資産運用、(生命)保険などのような金融商品または金融サービスが提供されている。そして、これらの企業はそれぞれが独自の規制機関を持っている。具体的に言うと、証券会社はタイ証券取引委員会(SEC)に準拠しているが、保険会社はタイ保険委員会(OIC)に準拠している。

BOTによると、これら(SEC、OIC)によって承認された企業は、現在ではデジタル貨幣の発行や仮想通貨の投資といった仮想通貨ビジネスを許可されているそうだ。

しかしながら、新規子会社の場合、仮想通貨事業を興す際には、BOTからの許可を親会社を通して取る必要があるとのことだ。今回出来た規則はケースバイケースの原則に則ったものなのである。

親会社は、グループ全体または各子会社に出された仮想通貨事業で起こり得るすべてのリスクを監督・管理する責任を負わされる。さらにBOTの説明では、親会社は自身の子会社が各規制機関のガイドラインに準拠し、アンチマネーロンダリング(AML)、テロ資金対策、ITセキュリティ対策、顧客保護などが確実に行われているか監督する義務もあるとのことだ。

親会社(金融企業)への規則

商業銀行を含む金融企業への規則は上記の(子会社の)規則よりもさらに厳格なものである。

仮想通貨産業はまだ未成熟であり、関連するリスクへの明確な監査・管理基準が不明瞭であることから、BOTは顧客の信頼と国全体の金融システムが金融企業の仮想通貨の保有によって崩れてしまうのではないかと懸念している。それゆえに、彼らには以下に挙げる4つの規制項目が課されている。

1つ目は、金融企業によるデジタル貨幣の発行及びその販売サービスの禁止、そして2つ目は、BOTが指定する「デジタル貨幣並びに仮想通貨」を含むデジタル資産による投資の禁止である。

さらに3つ目の規則によって、彼らは仮想通貨による取引、仲買い、ディーリングなどのビジネスを行うことができず、そして最後の4つ目が、タイ証券取引委員会(SEC)によって定義された機関投資家や認定投資家ではない者に対して、彼らは仮想通貨投資への勧誘またはアドバイスを行うことができないというものである。

しかし、タイ大手メディアKrungthep Turakij社の刊行物によると、金融企業はレギュラトリー・サンドボックス(新規事業を起こす企業に対して一定期間規制を緩和できる制度) を申請すると、顧客サービスの向上及び改善を目的をした仮想通貨の発行及び投資を行うことができるそうだ。

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参考
Bitcoin.com
タイ銀行

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