ビットコイン規制問題が次期G20(2018年開催)の議題に

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G20イメージ

ビットコインなど仮想通貨の問題が、2018年のG20(Group of Twenty)で初めて議題になる可能性が出ています。主要国政府要人や金融機関トップは、2017年にビットコインが急騰したことに相次いでコメントを出しています。仮想通貨の扱いは、主要国の中でもバラツキがあり、国際的な議論を求める気運が徐々に高まりそうです。

きっかけとなったのは、フランスのブリュノ・ル・メール財務相が2017年12月17日、ラ・チャーン・インフォメーション(LCI)というフランスの主要メディアのインタビューで「われわれはビットコインの問題について、皆で協議するよう来年4月開催予定のG20に提案する」と語ったことです。同財務相はさらに「明らかに投機のリスクがある。ビットコインをいかに規制できるか、メンバー国の全員で考え、検討する必要がある」と述べました。

G7構成国でも仮想通貨の対応に違い

G20などの国際会議で議題になるためには、仮想通貨が貨幣としてどこまで認識されているかが重要となります。

ビットコインの発祥地である米国では、政府の対応に先行して金融・証券界で既成事実が進んでいます。シカゴ・オプション取引所(CBOE)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物取引開始がそれで、仮想通貨は事実上貨幣として取引され始めました。

G7の中では、英国では中央銀行であるイングランド銀行が、「新しいデジタル通貨などは、これまでの常識を覆す全く新しい方法の決済システムだ」との見解を示しました。そして「交換(決済)の手段」「価値の尺度」「価値の保存」という貨幣の3大機能の内、仮想通貨は少なくとも「交換(決済)」機能を備えていることを認めています。

ドイツでは、Joachim Wuermeling氏(ドイツ連邦銀行の取締役)が「仮想通貨に対する規制は国ごとではなく、国際的に取り組む必要がある」という考えを明かした(1月16日)。フランスは仮想通貨とICOを区別し、ICOを法律で規制し、金融市場庁(AMF)が監督する方向です。フランスでは、銀行やフィンテック企業が、非上場証券をブロックチェーン技術を使って取引することが承認されました。

そして日本は、仮想通貨法(改正資金決済法)が4月1日に施行されました。仮想通貨の「財産的価値」を認め、「不特定の者」が「代価の弁済のための使用」「購入・売却を行うこと」「移転すること」を認めました。日本はビットコイン先進国といえましょう。

麻生金融相、仮想通貨に「規制すればいいというわけではない」

広く電子通貨もしくはデジタル通貨は、決済システムと新しい通貨として、イノベーションとなる可能性を秘めています。

麻生太郎財務・金融担当相は2017年12月19日の閣議後会見で、ビットコインについて「十分に法定通貨のようになりうるか、信用・証明されてはいない」と指摘しました。同相は続けて、取引規制を導入すべきか「もうしばらく様子を見たい」と述べました。ブリュノ・ル・メール財務相の発言を意識したコメントだったと言えます。

それから約1ヶ月後の1月12日の閣議後の会見で、仮想通貨について麻生太郎財務・金融担当相が「何でも規制すればいいとは思わない」と発言しました。ただ、「これからどうなっていくか今の段階では分からない」とも発言しているので、政府は仮想通貨がこれからどこに向かうのかを様子見している状態なのだと思います。

仮想通貨の規制・再評価求める動き

金融安定監督評議会(FSOC)は2017年12月14日、各金融監督機関に対して、業界内の技術革新に伴うリスクを注視するよう求めました。FSOCは、フィンテックやビットコインなど仮想通貨が、これまでの金融サービスを阻害する恐れがあると警告しています。

仮想通貨情報メディアのcoindeskは、「2018年:中央銀行が仮想通貨の購入開始」との見出しで、G7中央銀行が経済パフォーマンスのリスク軽減目的で、仮想通貨を採用することになると予見しています。仮想通貨の取引増に対して、不換紙幣のシステム上の弱点がます顕著になり、外貨準備高調整が余儀なくされて、仮想通貨を採用する方向に向かうと指摘しました。

このような空気は、G7財務相・中央銀行総裁会議にも影響するでしょう。さらにG7/G8、G20で、仮想通貨の将来について協議する事態も予測されます。

参考
coindesk-1
coindesk-2