ビットコインの価格が10%減ったら15兆円の富が消えるのか?

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今回は時価総額という概念とビットコインの価格形成について考えてみましょう。

時価総額ってなに?

“ビットコインの時価総額が14兆円を超えました!
この時価総額より大きい日本企業は、トヨタしかありません!”

こんなニュースも聞こえるようになりました。この記事を書いている日本時間11月18日午後3:48の段階で、1ビットコイン=¥880,088.14ということで時価総額を計算すると、

時価総額:145兆円となります。

果たして時価総額はどうやって計算されたのでしょうか?

時価総額=発行済ビットコイン数×ビットコイン1枚の価値 で求めることができます。

発行済ビットコイン数は、以下のサイトで確認できます。
https://www.cryptocompare.com/coins/btc/overview/JPY

実際、時価総額が計算できたと思います。

では、ここで私がいきなり“ビットコインの価格が、165万円になりました!ビットコインの時価総額が28兆円を超えました!トヨタを超えました!”と言ったらどうでしょう?

人々を誤誘導するような、悪意のあるフェイクニュースとなるでしょうか?

私が日本語の話せるジンバブエの人で、ジンバブエの仮想通貨取引所のデータをもとにニュースを書いている場合、あながちフェイクニュースでもありません。

実際、ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioでの取引をベースにしてあります。
では、どちらが正しいのでしょうか?

誤解を恐れずに言えば、どちらも正しいのです。

取引高と言う補足情報

ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioでは、取引高が

直近30日:170.2095BTC
直近24時間:5.7331BTC

です。

発行済ビットコイン数が約1,660,000枚ほどですが、時価総額の計算に使っているのは、直近の5ビットコインの取引だけです。では、取引高が多ければどうでしょうか?

日本円建てで、サービスを提供している仮想通貨取引所の価格と取引ボリュームです。
上を見ると、仮想通貨取引所によって価格が違います。

そして、LocalBitcoinsという仮想通貨取引所の価格は、1ビットコイン=¥1,028,441.55となっています。しかし、過去24時間の取引高は、0.02804ビットコインしかありません。
ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioが、まだ取引高はあります。

しかし、ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioの方がLocalBitcoinsの価格よりなにかしら優れているのでしょうか?

bitFlyerは過去24時間の取引高が264,233ビットコインあります。
bitFlyerの価格は、ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioより信用に値するのでしょうか?

価格の意味

bitFlyerの価格は、ジンバブエの仮想通貨取引所golix.ioやLocalBitcoinsの価格よりは参考にしてもいいと思います。しかし、それが唯一無二の何か正確な数字ではありません。

ビットコインのように値動きが激しいものでは、一日に価格が10%下落するということも珍しくありません。そのような時に限って、“一日で1兆円以上の富が消えた!”というニュースが流れたりします。

それは簡単な計算で、今日の価格から10%下落すると、1ビットコイン=約¥792,000.00ということで時価総額を計算すると、時価総額:130兆円になり、時価総額は確かに15兆円減りました。

しかし、これが富なのでしょうか?

そもそも今日現在、ビットコインを持っている人が、1ビットコイン=¥880,088.14で取得したわけでもありません。ほとんどの人は、初期のマイニングでの取得や、もっと安い時に取得したわけで、10%下落してもそこまで損(富を失った)を感じる人はいないのではないでしょうか?

高騰した価格で勝手に全体の時価総額を計算し、それを富と称して、減ったら騒ぎ立てるという感じですね。ちょっと、そういうニュースへの見方が変わったのではないでしょうか?

最後に、今のビットコインの時価総額は大きいのか?

いきなりここで、金を例に考えましょう。金(カネ)ではなく、金(キン、ゴールド)です。
私のいる取引所(http://www.icdx.co.id/)でも少なからず取引があります。下記は10グラムの金です。

では、金の時価総額はいくらくらいでしょう?
先に回答を申し上げます。

時価総額:約790兆円

荒い計算は下記参照ください。

金の価格:4,639円/g
過去採掘量:171,000t(=171,000,000,000g)

もちろん、すでにハンダなど加工用として消費された金もあると思いますが、微小量と仮定しています。ビットコインが仮想通貨であるように、比較するなら少なくとも金と比較する方が、実態に近いと思います。

金は加工用があるとしても、基本的にほとんどは装飾を含めた所有の需要であって、それは投機的な需要であって、実需とは違った性質をしています。トヨタの時価総額という例えがあったとしても、それはトヨタの株式であり、ある一定の権利が付随したものです。

いわゆる、資産の裏付けがあるものです。そういう意味で、トヨタと比べてもそれほど意味があるのでしょうか?・・・ありませんね。

では、ビットコインの時価総額が金の時価総額を超える時は来るのでしょうか?

次回、どうやって時価総額が増えるのか?を、もう少し詳しく見ていきましょう。
それを見ることで、金とビットコインの根本的な違い(マイニングと半減期)の価格への影響がわかると思います。