中央銀行員は仮想通貨に寛容、スイスの投資銀USBが年次調査

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中央銀行員は仮想通貨に寛容、スイスの投資銀USBが年次調査

世界の中央銀行30行の行員にビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)についてどう思うか聞いたところ、予期に反して83%の行員が仮想通貨に寛容な態度を示していることが分かりました。これはスイスの投資銀行UBSが、行員の名前や所属などを非公開で実施した2021年年次調査の結果です。

中央銀行員は仮想通貨の価値の保存としての役割軽視

回答者の28%は、価格が互いに独自に変動する非相関資産としての仮想通貨から生まれる利益に注目しており、さらに11%が仮想通貨(ここではビットコイン)を金(ゴールド)の代替物として考えていることが分かりました。

また回答者の14%は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が銀行とって仮想通貨に投資するプレッシャーになること見ています。また83%がこのような新しい資産クラスに投資して、管理するプロセスを学ぶことが、自分たちの金融機関にとって価値あることだと寛大な姿勢を示しました。

DeFi(分散型金融)など仮想通貨金融プロジェクト「TheStandard.io」 の共同創業者ジョシュア・シガラ(Joshua Scigala)氏は「中央銀行行員が価値の保存の役割を余り重視していないことを知った時、それは完全に理解不足を示すものだ」と語ります。そして「倹約家としてあなたが、分散型金融市場の利用で年利6%から12%を稼ぐ選択権を行使するか、伝統的な中央銀行のシステムの固執し、1%のマイナス金利を支払うか考えるならば、あなたはどちらを選択するだろうか?」とあえて問いかけています。

33%がCBDC発行によってビットコイン(BTC)は置き換えられる

一方、回答者の46%は、ビットコインなど仮想通貨がCBDC発行によって置換されることはないとの意見を示し、33%は「置き換えられる」と述べました。回答者の46%は、中央銀行がすでに、CBDCのパイロットプロジェクトに関係していることを認めるか、1-3年以内にそうなると回答しました。

企業財務ソリューション会社レジャーマティック(Ledgermatic)の最高経営責任者(CEO)であるルーク・サリー(Luke Sully)氏は、「外貨準備としてのビットコインは、いかなる国家によっても管理されないという理由で、中央銀行から公的な支持を得ることはできない」と語ります。

同氏によると、ビットコインおよび金は景気後退に当たって「インフレヘッジ」として、また現金を保有する政府の影響力としての「安全な避難先」としてみなすことができます。

60%はCBDCが米ドルの減退につながらないとの見解

調査によると、回答者の60%はCBDCの発行が米ドル(USD)の役割の減退につながらないと見ており、50%以上が中国の法定通貨(人民元)の国際化に及ぼす影響について分からないと答えています。

DeFiプロトコルであるソヴリン(Sovryn)のコントリビューターであるイーダン・ヤゴ(Edan Yago)氏は、「中央銀行は員驚くべきことに、自行の宣伝に終始している。ビットコインはゼロから公的な法貨になるまで12年に過ぎないのが現実である。中央銀行員はビットコイの先を行くのか?自問自答しなくてはならないのはそのことだ」とコメントしています。

参考
Some Central Bankers Show Interest in Bitcoin; Inflation Fears Mount

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。