仮想通貨を商品と位置付ける「アドバイザリー通知」を米商品先物取引委員会(CFTC)が公表

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米CFTC、仮想通貨を商品と位置付ける「アドバイザリー通知」を公表

米商品先物取引委員会(CFTC)は、仮想通貨商品に対する「アドバイザリー通知」を公表した。

2018年5月21日に発表された「アドバイザリー通知」によれば、仮想通貨は2015年以来、米国法に基づき「commodity(商品)」と見なされており、CFTCが施行している「商品取引法」の規制を受けるべきであるとしている。

リスク、ガバナンス、市場監視などCFTCのルールに準拠する多方面の助言

通知は「CFTCスタッフは、このアドバイザリーが取引所や交換所に、効果的かつ効率的に法定、自己規制上の責任を果たし、台頭する仮想通貨のデリバティブ独自の問題に対応する一助になると考えている」と述べている。

CFTCの、特にDivision of Market Oversight (DMO:市場監視部門)とDivision of Clearing and Risk(DCR:清算・リスク部門)は、CFTCに登録済みの取引所に対して、「仮想通貨のデリバティブ商品上場のためのガイダンス」を示している。

これは仮想通貨に基づく金融デリバティブを上場する際に、CFTCのルールに準拠する方法を助言するものである。その助言は特に注意すべき多岐にわたる分野を扱っており、市場監視の強化、CFTCスタッフとの緊密な調整、取引報告書づくり、リスク管理、ガバナンスなどだ。

CFTCはビットコイン先物取引に十分な対応できなかったとの批判に応える

DMO部門のアミル・ザイディ(Amir Zaidi)部長は「CFTCスタッフは、できる限り規制上の透明性を提供する。仮想通貨市場は発展し続けているので、スタッフは市場参加者がCFTC規制に準拠するとともに、イノベーションに後れを取らないよう支援するため、追加的なガイダンスを提供したい」と説明している。

またDCR部門のブライアン・ブッシー(Brian Bussey)部長は「CFTCスタッフは、市場参加者が仮想通貨商品から強いられる新しいリスクに応えるリスク管理計画を支援するため、情報を提供していく。ガイダンスはまた、市場参加者が商品発売に照らして、適切なガイダンスに従えるよう支援する」と述べている。

今回の新たなガイダンスは、2017年12月にビットコイン先物上場に当たって、十分な調査、対応ができなかったという業界の批判に応えるものである。

仮想通貨は「証券」と主張する証券取引委員会(SEC)との調整は?

CFTCのジャンカルロ委員長は最近まで、仮想通貨の定義について、「われわれの考えでは、規制を受けるべき商品(コモディティ)の要素はあるが、どの規制制度を考えるかによって全体の様相が変わってくる。とりわけ金とビットコインの違いを比較する前に、(選ぶ規制制度によって)すべてが異なる状況になってしまう」との見解を示していた。同委員長は、ビットコインは一部通貨、一部証券、一部デジタルコインであるとして、決めかねていることを率直に認めていた。

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同委員長は今回のアドバイザリー通知に関連して、「CFTCスタッフによるアドバイザリーは、仮想通貨デリバティブに関する蓄積中の経験に基づく、当面の考え方を反映している。新しい商品が生まれれば、スタッフは新たに台頭する諸問題に応えるべく、アドバイザリー通知を再評価、再検討することになる」と語った。

米連邦規制当局は、仮想通貨の規制関連の位置づけのため、証券取引委員会(SEC)とCFTCを中心に最終的な協議段階に入っている。SECは周知の通り、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)など仮想通貨の一部でも「証券」として定義したい意向であり、今回のCFTCの「commodity(商品)」扱いとするアドバイザリー通知と合わせて、どのように調整されるのか、ますます注目される。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
[5/21]CFTCプレスリリース
Bitcoin.com