中国の南京市、1630億円相当のブロックチェーン向け投資ファンドを立ち上げ

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中国の南京市、1630億円相当のブロックチェーン投資ファンドを立ち上げ

中国国内では仮想通貨を使った資金調達(ICO)や海外での仮想通貨の取引が全面的に禁止されている。しかし、現在では(少なくともブロックチェーン技術に関しては)その規制も緩和の兆候が見られる。

仮想通貨(ブロックチェーンなど)に対する二項対立の動き

仮想通貨とブロックチェーン技術に対する中国国内の動きに目を向けると、興味深い二項対立が見られる。1つ目は、仮想通貨を徹底的に排除していく動きであり、去年強行されたICOの全面禁止や国内外の取引所の一括取締りなどが見られている。しかし、2つ目は、それとは全く逆の動きであり、国内の仮想通貨産業とブロックチェーン産業その双方が、確かに発展・拡大しているのだ。

政府による規制があるにも関わらず、ビットコイン(仮想通貨)マイニングの7割以上が中国で占めているといわれており、また中国はブロックチェーンの特許出願数においても世界トップレベルである。そして今や、中国政府でさえも国内の仮想通貨技術の発展を公的に認める意向が見られるのだ。

5月に行われた一連のイベントは、国内の仮想通貨産業の発展に大きな追い風となった。中国政府は、国内のブロックチェーン産業に基準を設け、それを2019年までに施行することを発表したのだ。そしてそのすぐ後に、中国政府の工業情報化部は、ブロックチェーン技術の発展に焦点を当てた産業構想の文書を公表している。この文書には、中国がブロックチェーンの特許分野において世界をリードしているという事実も盛り込まれている。

そして遂には習近平国家主席までもが、ブロックチェーンが「新産業革命」の1要素になるだろうと述べたのだ。

関連:習近平主席「ブロックチェーンは新産業革命」と発言、規制緩和への期待高まる

ブロックチェーン技術により多くの投資、発展を促進

国内のブロックチェーン事業に加え、仮想通貨経済をより強化する目的で、中国の南京市では、100億元(執筆時レート=約1630億円)の仮想通貨投資ファンドが設立された。江蘇省の省都である南京は、北京のIT産業地帯中関村のブロックチェーン産業同盟とともに、この新たな産業構想に参画したのである。

この産業同盟は、首都北京を拠点とした政府調査機関を加えた国内のブロックチェーン企業で構成されている。

この産業構想は「第一回産業公共チェーンサミット(IPCS)」で公表され、この集会には、羅群副書記(江北新区党工作委員会副書記)などの政府高官の参加も見られた。

現在では、エネルギー、健康、知的財産、環境保護、その他多くの産業が国境を越えた様々なフィールドで展開しているが、ブロックチェーン技術はそれらの発展に大きな役割を果たすと期待されている。この構想の目的は、ブロックチェーンという新時代の技術の発展をより促進させることである。

政府の公的な関与を呼び起こすほどの大規模な投資ファンドの設立は今回が初めてではない。今年の4月、杭州市では、今回の件とは別に、ブロックチェーン企業向けに100億元を調達、投資ファンドを設立している。

ブロックチェーン産業に多くの支持が不可欠

南京での一件は、サミットに出席した様々な業界の代表者たちから大きな賞賛を受けた。清華大学インターネット産業リサーチセンター副代表の王暁慧氏によると、この分野の発展を加速させるには、国際的な産業連携、利害が一致した協約の確立、各企業の自立性が不可欠であるそうだ。

中関村地区ブロックチェーン産業同盟代表の元道氏は、「ブロックチェーン技術の導入は、産業の更なる技術的飛躍を呼び起こすだろう」と主張している。

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参考:Bitcoinist

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