CircleがSeries Eラウンドで1億1千万ドルを調達、法定通貨がトークン化されることのメリットとは?

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CircleがSeries Eラウンドで$110Mを調達、法定通貨がトークン化されることのメリット

Circleが、Series Eラウンドで$110Mを調達

アメリカのフィンテック企業であるCircle(サークル)が、Series Eラウンドで$110M(1億1千万ドル)を調達したことが発表されました。同時に、ドルペッグのトークンの発行について、今夏にもホワイトペーパーを発表する予定だとしています。
※Series Eラウンド=投資ラウンドの5回目(A→B→C→D→E)

Circleは、P2Pの送金サービスが主なプロダクトで、Venmoなどとシェアを争うプレイヤーです。デビットカードを登録をすれば手数料はかからず、送金サービスとしての利便性の評価は高いです。

Circleは、先月、2月に、米国の暗号通貨取引所のPoloniexの全株式を取得し、傘下に加わることも発表しています。同社のサービスであるCircle PayやCircle Investは将来的にPoloniexと接続できるようにすることもアナウンスされています。

今回の出資ラウンドには、Bitmainも参加しており、評価額は$3B(30億ドル)以上であると噂されています。「Consensus 2018」で、Bitmain社のCEO Jihan Wu(ジハン・ウー)氏と特別共同発表をし、今後、同社がもっとも注力した先が暗号通貨領域なんだろうとはっきり感じられる発表でした。

なお、Bitmainとしては、資本関係を持つ取引所会社としては、ViaBTCに続き、2社目ということになります。

さて、ここでは、同社が今夏にも改めてホワイトペーパーを発表するというドルペッグトークン(およびその他の法定通貨トークン)について触れます。

僕は、こういった法定通貨のトークン化は、この業界が進んでいくにのに、とても重要なプロセスだと確信しています。Bitmain社は、ワシントンDCで3月に開かれたDCブロックチェーン・サミットで「ブロックチェーンの世界で中央銀行の役割を果たすような取り組みをする会社に出資をしたい」とコメントしましたが、そのひとつの回答が、今回のCircle社への投資なのではないかと思います。

法定通貨がトークン化されることの重要性

こういった安定通貨を作ろうとしている取り組みはいくつかあります。
その中でも特に画期的で面白いと思うのは、トラストレスで価格安定通貨を成立させようとするDAIなどですが、例え、特定の機関を信用する必要があるトラステッドトークンであれ、重要だと思います。

これは様々な観点がありますがあります。
まずはレガシー銀行口座との接点の縮小です。

現状、暗号通貨を法定通貨で売却すると、その日本円などの法定通貨を現実世界で使うには、一度銀行口座に出金する必要があります。ですが、近い将来、銀行口座ではERC20になった日本円やドルを、じぶんの Ehereumウォレットに引き出すかもしれません。

そうすると、次第に、ERC20化された法定通貨トークンでの経済活動もそのうち行われるでしょうし、ICOの参加をそれで受け付けることもありえます。これでそのERC20トークンを実際に、どの国でも多くの国で簡単に既存の銀行口座の残高にいつでもフリクションレスに交換できる体制も構築されれば、みんな安心して使い始めると思います。

そうすれば、そのERC20を送れば、国際送金だってそれで解決します。
そこまで来ると、世界は、ブロックチェーンネイティブにかなり近づいているような気がします。

その他、DappsにERC20トークンがとして法定通貨が組み込まれ、現在Ethereum上のアプリケーションは、ETHが基軸通貨としてやりとりされますが、そこに法定通貨が入り込む余地ができて、それはユーザー体験を大きく変えるはずです。

テザー(Tether)が疑念を多く抱かれた教訓を活かし企業が取り組む

しかし、第三者を信頼する必要がある法定通貨のトークン化は、発行元の破綻などの懸念が付きまといます。財務状況の開示がされず、法定通貨と即時交換が不可能なThther社の例をみれば、その懸念は最もです。

ただ、この取り組みは、まだ十分にされていないとも思っていて、あまりに杜撰であったTetherが信頼を失っているだけで、これからここに挑戦する企業はいくつも出ると予想しています。トラステッドでも、Thetherよりもっと取り組み方を改善する方法はいくらでもあり、それが今後1-2年で模索されるだろうと思います。