コインベース(Coinbase)総取引額の20%に及ぶ自己売買疑惑を否定

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コインベース総取引額の20%に及ぶ自己売買疑惑を否定

米最大手取引所を運営する「コインベース社(Coinbase)」が、9月19日に仮想通貨メディアのCCNなどが報道した自社にかけられた疑いに対して、公式に否定する旨の声明を発表した。

仮想通貨取引所コインベースにかけられた自己売買疑惑

CCNが2018年9月19日、ニューヨーク州検事総長(OAG)によって発表された、「Virtual Markets Integrity Initiative Report」を参照し、コインベース社をはじめとした大手仮想通貨取引所が行っている自己売買の割合を紹介した。報道によれば、仮想通貨取引所コインベースの自己売買額最も多く、総取引額の20%にも及んでいたという。

自己売買自体は、通貨の流動性を高めるため、自社利益を上げるため、健全な運営を行うためなど、さまざまな目的で行われる。仮想通貨業界に限らず、一般的な証券取引所でも行われている業務の一つだ。

ユーザービリティ向上を目的として行われることが理想的だが、一方で大規模で自己売買を行うことは取引所を利用する投資家と対立関係を生むことにもつながりかねない。

加えて、OAGの報告書の中では自己売買を行うことのデメリットに関しても触れられている。一つは、取引所の信用問題だ。流動性や取引高など一見すると魅力的な数値が自己売買によって作り上げられた場合、その信用は大きく揺らぐだろう。

もう一つは、取引所側が通貨価格や流動性を意図的に操作できてしまう可能性だ。また、そもそも取引所が安定して機能しているのか、という大きな疑問も生まれてしまう。

こうした、疑惑の渦中にいたコインベース社だが、9月20日に声明を発表。疑惑を否定した。

コインベース、OAGの報告を完全否定

コインベース社の政策役員であるマイク・レンプレス氏(Mike Lempres)氏は9月20日、自社ブログで総取引額のうち20%が自社取引であると指摘するOAGの報告を完全に否定する声明を投稿。

「コインベースは自社利益のために、自己売買を行うことはない。コインベースコンシューマー(取引所サービス)が顧客の代わりに取引を行っているデータを、自己売買だと誤って集計しているだけだ。コインベースは決して、自己売買を業務として行っていないし、市場を操作することもない」とOAGの調査報告の内容を否定した。

今回の疑惑はただ単にOAGが発表した一つの調査結果によってもたらされたものではない。コインベースに関しては2017年12月に浮上したビットコインキャッシュ上場時のインサイダー取引疑惑の他、2018年6月には米国証券取引委員会(SEC)にコインベースへの苦情が200件以上寄せらるなど、その運営実態を疑わせる情報が各種メディアにて報じられてきた。

同年7月にインサイダー取引に関して内部監査を行い「インサイダー取引の事実はなかった」と公式の声明を発表した。しかし今回、OAGによる調査結果が発表されたということは依然として、コインベースに対して疑いの目が向けられていることの証左ともいえるだろう。

コインベース社は一連の疑惑に対して、米連邦住宅抵当公庫(通称ファニー・メイ)の元執行副社長であるブライアン・ブルックス氏(Brian Brooks)を同社最高法務責任者に採用するなど、信頼回復に向けて大きな動きを見せている。

レンプレス氏は疑惑を否定したブログ記事内にて、「われわれは監視を歓迎している。仮想通貨エコシステムを普及させるため、規制当局とともに活動を続けていくつもりだ」と意気込みを語った。

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参考
Virtual Markets Integrity Initiative Report
Coinbase

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