「仮想通貨は銀行より信頼できる」と米Weiss格付け会社、一方スペイン中銀は真逆の見解に

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仮想通貨は銀行より信頼できると米国格付け会社、一方スペイン中銀は真逆の見解に

仮想通貨に対する見解は各企業(機関)様々だが、本稿で紹介する2つの機関の意見は真っ二つに分かれている。その機関というのは、米国のWeiss Ratings(Weiss格付け会社)とスペイン中央銀行の見解である。

Weiss Ratingsは仮想通貨に関して「銀行より信頼できる」と述べており、一方のスペイン中央銀行は、仮想通貨は「できるだけ早急に取り除くべき」と警告した。本稿では両者の見解を解説する。

Weiss格付け会社:仮想通貨は銀行システムを超える?

Weiss RatingsのMartin D. Weiss氏(マーティン・D・ワイス)とJuan M. Villaverde氏(フアン・M・ヴィヴァルデ)は、「Weiss Cryptocurrency Ratings(ワイス・クリプトカレンシーレイティングス)」の記事内で、現行の米国政府の立法変更により、仮想通貨のシステムは最終的には既存の銀行システムと変わり得ると主張している。

Weiss Ratingsは1971年に設立され、アメリカの保険会社、銀行、信用組合、株式、ETF、ミューチュアルファンド(投資信託)などの格付けを提供している。そして、Weiss Ratingsは2018年1月に仮想通貨を評価し始め、最初の報告では、イーサリアム(ETH)に対して「B」、Bitcoinには「C+」、リップルには「C」と評価した。

関連:米格付機関Weiss「ビットコイン C+、イーサリアム B、リップル C」と仮想通貨に初評価

銀行システムの遷移はボルカールール(Volcker Rule)が根拠に

記事内で言及された銀行システムの移り変わりは、ボルカールールと呼ばれる法律の一部を根拠にしている。このルールは、ドッド・フランクのウォールストリート改革および消費者保護法の一部だ。ボルカールールは、2008年の金融危機に対応するために、2010年に米国上院を通過している。

米国で起きた金融危機は、無責任で最悪の犯罪者であった大企業の財務上の誤った管理によって引き起こされたことだと一般の人々に認識されている。しかし、この企業があまりにも大規模であったこともあり、政府は金融危機に対して、納税者のお金を使って大企業を救済した。そして、ドッド・フランク法は、このような大企業の在り方を監督し、処罰する為にアメリカ政府の権限を強化した。

ボルカールールは、企業が顧客の資金を使って自らの利益のために投機的な投資を行う能力を制限した後に追加されたものだ。ワイス氏とヴィヴァルデ氏は、現在の米国政府に対して、金融危機の教訓は学ばれていないと主張している。例えば、大企業に頼った挙句、その企業の従業員が顧客のお金で金融デリバティブから多大な報酬を得ることはリスクでしかないが、改善はされていない。

特に西側の人々はお金を貯める場所が必要である為、顧客の資産を運用資金として見ている銀行にお金を入金し続けている。そして、預け入れられたお金が銀行によってギャンブルのために使用されるという事実は、危機の中でのみ明らかになる「不快な真実」だ。

対照的に、アジアや発展国の多くの人々は、銀行の不正や管理体制がはっきりとしていないため、経済的な理由を抜きにして、銀行を完全に嫌っていると言えるだろう。人々に強制的な独占を強いる銀行システムに対して、代替案を提供している仮想通貨のシステムはこれらの問題に対する必然的な解決策であると主張した。

仮想通貨が普及(拡大)するのはそう難しくない

ワイス氏とヴィヴァルデ氏によると、人気の高い仮想通貨の導入を妨げているのは、価格の変動性(ボラティリティ)と理解の不足、これらの障害が克服されると仮想通貨は一気に普及するだろう。

そして、彼らは記事内で下記のように述べた。

「仮想通貨の革命に適応しない限り、既存のシステムである銀行が人々の資産の保護を保持する世界を想像するのは難しい。また、仮想通貨のプラットフォームが銀行やタクシーなどの既存のシステムに混乱を与えるのは想像に難くない」

結論として彼らは、既存のシステムよりも仮想通貨のシステムの方が信頼をおけるとしている。

スペイン中央銀行:仮想通貨はリスクが高いと警告

一方、スペイン中央銀行は、「仮想通貨はメリットよりもリスクが高い」と警告していると、スペインおよび世界のニュースサイトEuropa Pressが報じた。

同行のルイス・マリア・リンデ総裁は、金融リーダーの会合での演説で次のように語った。

「私の意見では、仮想通貨の利用はメリットよりもリスクが高い。支払手段としてもまだ受け入れが少ない状態で、多くの場合、複数の操作上の脆弱性がある。その為、仮想通貨の不正行為はゼロにはならない」

リンデ総裁は、ブロックチェーン技術に関しての可能性は認めている。しかし、仮想通貨については「重要な改善をもたらすものでなく、できるだけ早急に取り除くべきだ」と通貨の在り方として誤った商品であると述べた。

2018年4月には、スペイン第2位の銀行ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)銀行がブロックチェーン技術を使用して法人顧客に7500万ユーロ(約97億円)のローンを発行し、ブロックチェーンによるローンの発行では世界初の金融機関となっている。

この実験の情報処理においては、イーサリアムのブロックチェーンで処理されており、ブロックチェーンの活用は金融業界においては進んでいると見ていいだろう。

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参考
Weiss Cryptocurrency Ratings
Financemagnates

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