仮想通貨の「億り人」331人の確定申告納税金額は総額いくら?

12845

編集部ピックアップ

仮想通貨の「億り人」331人の確定申告納税金額は総額いくら?

国税庁の2017年の仮想通貨に関する確定申告の集計結果を日経が報じていましたが、雑所得の収入は1億円以上の確定申告は331人とのこと。

参考:日本経済新聞

「収入」と「所得」は違うのですが、恐らく「所得」ということでしょう。
「収入」であったとしたら、私も数に含まれているということになりますが、当然「所得」からすれば1億円は、遥か彼方です。

雑所得の計算式

収入金額-必要経費等 = 雑所得(差引金額)

トレードを繰り返した場合、収入金額(売却金額)は増えることになりますので、「所得」という解釈で間違いないでしょう。本当に「収入」だとしたら圧倒的に少ない。。。

億り人の利確が1人あたり1億円だと仮定した場合、国の税収は?

所得税の速算表

ざっくり税額を計算すると、1人当たり、

所得税
1億円×45%-4,796,000円=40,204,000円

ここに、復興特別所得税が加算され、約41百万円

更に住民税

1億円×10%=10,000,000円

所得税と住民税を合わせて約51百万円です。

億り人331人

51百万円×331人=168億81百万円、税金として仮想通貨業界から流出したことになります。

実際は331人よりもっと多かったはずという意見も出ているが、どういうことなのか?

①ガチホ、HODLし、利確している人が少なかった

②海外口座は対象外若しくはバレないと思っている

③自分の都合の良いルール(解釈)をしている、など

2017年のビットコインの上昇率は、14倍。20倍にも跳ね上がる場面もありました。
そのほかのアルトコイン(草コイン)に至っては、100倍以上にも上昇する銘柄も少なくありません。

売却、利確をするという行動を上手に行えた人は、331人。
個人的には、それほど少ないとは思いません。

上昇率からすれば、多くの人が「億り人」になっていてもおかしくないのですが、投下した資金が100万円なら100倍以上にする必要があります。

投下する資金がどの程度あり、いつ投下したのか。
取引の中心は20代~40代ということですが、若年層の貯蓄額はそれほど多くないような気がします。

国内での取引状況(顧客の入出金状況①)
国内での取引状況(顧客の入出金状況②)
金融庁:仮想通貨取引についての現状報告

2017年のトレードを振り返れば、本格的な上昇の前に売却。その時点でも株と比較すれば相当な上昇率。でも、結果、もっと上昇。

逆に、上昇するのだから保有し続けておけば良い。2017年に売却するとすぐ税金が発生するので、2018年に売却を検討しよう。でも、結果、大幅な下落。

年の前半は売却をしないで保有しておきながら、ここぞという時に売却をするという選択をとれたのかどうか。

含み益によって「億り人」達成としていた人たち、つまり長期保有している人達にとっては、税金面を考慮して売却を躊躇った可能性も高いと考えられます。

売却すれば、多額の納税。しかし、売却しなければ、確定申告は不要であり、よくわからない複雑な計算をしなくても良いと考えて何もできなかった。

1億円以上の申告が少なかったのは“含み益のまま終わってしまった人が大半”ではないでしょうか。

その他にも法人で仮想通貨の取引をして個人と分散している、海外に居所を移している、など様々です。

ただ、億を稼いだ自覚のある人が、確定申告をしないというのは非常に考えづらいです。

申告していない人が多かったとしたら、今後考えられる対策とは?

日本に居住をしていれば、例え海外の口座、海外取引であってもすべて日本で確定申告をしなければなりません。

日本円に換えてないから確定申告をしなくても良い、そんなに儲かっていないハズだから、確定申告をしなくても良い、など、自分の都合の良いように解釈をして申告していない人も多そうです。

前回の記事の内容ですが、確定申告期限が過ぎたとしても確定申告書を提出することが出来ます。
期限後申告という形になりますが、税務署から指摘されるよりもペナルティは軽減されます。

気付いたのであれば、申告する。それ以外の対策はありません。

「逆億り人」(億の損失を出してしまった人)はどうなるのか?

この場合、残念ですが、現行の税制上、救済措置はありません。
納税資金まで再投下してしまう行為は非常に危険です。

2017年の納税資金が無くなり自己破産したとしても、税金は免除されません。ずっと支払い続けなければなりません。

納税資金は確保してトレードすることを忘れないようにしないといけません。

2018年度の申告に向けてしておきたいこと

個人事業主や会社も基本的に帳簿を付けます。
仮想通貨のやりとりも同じで、忘れないうちに帳簿まではいかなくても記録は付けるべきです。

また、個人事業主や会社は、翌年度になる1~2ヶ月くらい前に大体の利益、納税予測をし、決算(税金)対策をします。

年を跨ぐ前に納税額いくらぐらいになりそうなのか計算しておくに越したことはありません。
場合によってはふるさと納税の限度額計算をし、利用する機会もでてくるかもしれません。

可能であれば毎月の損益計算をし、納税額等を確認しつつ、2018年の確定申告に向けて準備を進めておくことが大事です。1年にまとめてやろうとするから大変だったり、忘れたりします。

計算や税金については色々文句も言いたくなることもわかりますが、やることはやっておきましょう。

関連
確定申告の基礎知識:仮想通貨をトレードしたなら知っておこう
確定申告しなかった場合の罰則(延滞税・無申告加算税・重加算税)と未納者追跡方法とは?