ブロックチェーン上でDAppsなどを作成するときの思考方法

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ブロックチェーン上でDAppsなどを作成するときの思考方法

有志で分散型アプリケーション(DApps)を開発しているチャズ・シュミット(Chaz Schmidt)氏が、自身のブログで、ブロックチェーン上のDAppsやプロトコルを作成するときのアイデア・設計の思考アイデアについて良い記事を紹介していたので、本コラムで取り上げます。

参照:Eth Gas Station Blog

デポジットに対する執行とインセンティブ設計

スマートコントラクトの仕組みとして、信頼に足らない複数人がお互いにスマートコントラクトにデポジットすることで信用を担保し、その履行が行われたもしくは不履行となったときに、デポジットしたアセットが条件に基づいて執行されます。これはDAppsなどにおける常套のアイディアといえます。とはいえ、これだけでは何かイメージが掴めない人もいるでしょう。

ブログでは、電話会議に使えるアイデアとして、この仕組みを用いて考えた「ブリッジバーナー(BridgeBurner)」というDAppsの開発経緯を紹介しています。最初はTwitterでの備忘録のようなものでしたが、そこから形になっていっています。

この「BridgeBurner」というDAppsは、ある2名の人がイーサリアム(ETH)をアセットとしてデポジットし、どちらかが事前に取り決めした時刻のカンファレンスに遅刻をした場合、デポジットしたETHが没収され、時間通りに来た人にETHが支払いされるという仕組みで考えられています。この設計は、時間通りに参加することに対するインセンティブと、遅刻させないための要因になります。

他には、筆者のアイデアですが、これを複数の人である期間を応用をすると、勤怠などにも活用できると思われます。例えば、毎月従業員が出勤時にETHをデポジットし、遅刻した回数をポイント制にして、月締めのときに、ポイント数が少ない人にETHが分配され、ポイント数が多い人のETHはスマートコントラクトで没収されるといったデザインです。

このような設計によって、信頼に取るに足らない2組または不特定多数の集団の行動を、ある任意の方向に向かわせるという意図が実現できます。

DAppsやプロトコルの設計デザイン

あくまで思考実験の例で、実際に電話会議や遅刻防止などの日常にあるケースで、スマートコントラクトのアプリケーションが作られることは難しいですが、こういった思考で、アプリケーションやトークン設計が行なわれる例は非常に多いです。

例を挙げると、分散型予測市場のオーガー(Augur)がレポーティングの仕組みで、ヌメライ(Numerai)のマーケットプレースにおいて、レポーターが結果報告する際に採用したパーティシペーション(PT)トークンが同じような考えで設計されています。合意形成アルゴリズムであるプルーフ・オブ・ステークス(PoS)も、原点はそういった発想で、これは、トークンを保有しているノードは悪さをしないだろうという前提でネットワークが管理されます。

紹介したブログでは、これからさまざまなDAppsのアイデアや思考例などを紹介する予定とのことなので、興味がある人はチェックしてみてはいかがでしょうか?

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