ビットコイン(BTC)先物取引をめぐるレジャーXと商品先物取引委員会との確執

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ビットコイン(BTC)先物取引をめぐるレジャーXと商品先物取引委員会との確執

レジャーX(LedgerX)がバックト(Bakkt)のビットコイン(BTC)先物取引テストをしり目に、2019年7月31日現物受け渡しによるBTC先物(デリバティブ)の取引を開始、直後に中止して市場を混乱に落とし入れました。この異例の騒動の背後にあったものは何でしょうか?

レジャーXのCEO米CFTCを告訴すると息巻く

レジャーXの最高経営責任者(CEO)のポール・チョウ(Paul Chou)氏は8月1日、このデリバティブ取引を認可していないという米商品先物取引委員会(CFTC)の声明を受けて、ツイッター上で現物決済によるBTC先物取引を中止したことを正式に認めましたが、腹に据えかねて「自由競争を阻害し、義務を破棄するCFTCを提訴する決意だ」と投稿しました。

レジャーXの関係者のこの間の事情説明やCFTC側の反論によると、同社は4月にBTC先物取引の計画を明らかにし、CFTCには18年11月にその旨申請済みで、CFTCは180日間の猶予期間を経て、商品取引法に基づく指定契約市場(DCM)としてのライセンスを6月25日に発行したことになっていました。ところが取引当日の7月31日朝、同社はCFTCのマイケル・ショートCCO(最高コミュニケーション責任者)から「レジャーX はCFTCからまだ認可を受けていない」と通告されました。

現物引き渡しBTC先物取引開始手続きで見解の相違

CFTCが6月に認可したDCMライセンスは、現物決済先物取引に必要な2つの認可の内の1つでした。必要とするもう1つの認可は、デリバティブ清算機関(DCO)としてのライセンスに先物取引を含めるよう修正を求めるものでした。レジャーXが取得しているDCOライセンスは現在、スワップの清算を認可したもので、先物の清算認可は含まれていませんでした。

CFTCが6月25日にDCMライセンスを認可した際の文書には「レジャーXは、スワップ取引の清算に限られているDCM認可指示書を修正して、先物の清算許可を求めること」と記述されています。CFTCの規制条項によると、そのようなDCOの許認可の是非の決定は180日間の猶予期間が与えられていました。

レジャーX最高執行・リスク責任者のジュティカ・チョウ(Juthica Chou)氏は、CFTCからはその間何の通知もなく猶予期間の180日を過ぎたことから、BTC先物取引は認可されたという考えの下で事が進んだ経緯を説明しています。同氏は「われわれは18年11月8日に認可の修正を申請しており、すでに180日を超えた。なぜこのような事態(認可拒否)になったか分からない」と述べるとともに、「11月8日に申請した際、われわれは修正に必要なさらなる項目はないことを確認する電子メールの文書を受け取っている」とも付言しました。

「先物とスワップは奇妙だが同じ商品」と暗にCFTCを批判

これに対してCFTC当局者は「DCOの修正は、CFTCによって確実に認可されなくてはならない。決定がなされていないことが、認可の構成要素とはならないし、自己申告は選択肢にならない」と述べ、レジャーXのBTC先物取引は認可されていないことを再確認しています。しかし、CFTCが先物取引(DCO修正)の許認可を決めるまでの180日間の猶予期間中、何らかの行動をとったか否かは明らかになっていません。

ポール・チョウCEOは「スワップと先物が異なる商品というのは、まさにテクニカルなもので、実際はほとんど変わらない。(CFTCが)先物とスワップの間の差異を言うのは不合理である。スワップと先物は同じ商品だ」と主張し、認可手続き上の不備を指摘するCFTCを暗に批判しました。

参考
What Happened: Why the First Physical Bitcoin Futures Haven’t Launched

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