ブロックチェーンベース決済プラットフォームがドバイ政府機関で導入開始

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ブロックチェーンベース決済プラットフォームがドバイ政府機関で導入開始

ドバイ政府財務庁(DoF)は、 ドバイスマートシティー化プロジェクトを進めるSmart Dubai Office(SDO)と提携して、ブロックチェーンベースの決済プラットフォーム「Payment Reconciliation and Settlement(決算調整・清算)」を2018年9月23日から導入した。

導入先はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ警察、ドバイ交通局(RTA)、電気・水道局(DEWA)、ドバイ保健局(DHA)など政府機関。

ブロックチェーン決済プラットフォーム委はすでに500万回の試験的取引決済実施

ドバイのメディアZawayaによると、ドバイ政府財務庁(DoF)とSDOは、システムを利用してより正確で透明性のあるガバナンス処理とともに、ドバイ政府機構内とその間のリアルタイム決済を実現する。同メディアによると、ドバイ政府の現行の取引処理は時間がかかり、何らかの処理を完了するのに信じられないことだが最高45日かかるという。

新しいシステムはすでに、DEWAや知識人材育成局(KHDA)に導入されており、500万回以上にわたる試験的取引が実施されている。SDO事務局長のアイシャ・ビン・ビシャー( Aisha Bin Bishr)博士は「ブロックチェーンは、最も有望な新技術の1つである」とコメントしている。

SDOとチームは17年、スペインのバルセロナの「Smart Cities Expo and World Congress」で最高位の顕彰を受け、ドバイ・ブロックチェーン戦略でほかの308チームをしのいで「City Project Award(都市プロジェクト賞)」を受賞している。

政府取引の100%をブロックチェーンネットワークで処理目指す

スマート・シティー・プロジェクトは13年に、ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム(Mohammed bin Rashid Al Maktoum)UAE副大統領兼首相兼ドバイ首長から発表された。プロジェクトは官民一体の事業であり、ドバイ首長は18年4月、さらに広げて「UAE Blockchain Strategy 2021」を発表した。これはUAE全体として21年までに、ブロックチェーン技術を採用するグローバルリーダーになることを目指したイニシアチブとなる。今回はその端緒となる。

18年7月、ドバイ国際金融センター(DIFC)は、SDOと提携して、「Court of the Blockchain(ブロックチェーン裁判所)」を開発するとの試みを発表した。この組織は、UAEの法律制度の欠陥・不備に対応するに当たって、ブロックチェーン技術に可能性を探るもので、例えば法的判断(判決)に対するブロックチェーンベースの証明・立証などを行う。

SDOのビシャー博士は、プロジェクトの意義について次のように語った。

「先見性あるリーダーシップの指導の下で、ドバイは第4次産業革命と言われる最先端テクノロジーを受け入れる先駆者となり、ドバイを世界で最も幸せなスマートシティーに変えようとしている・・・この戦略は、政府取引の100%をブロックチェーンネットワークに移して、政府の効率強化を目指すものである」

ブロックチェーンはドバイ政府のスマート化熱意の表れ

政府主導によるモバイル・トランザクションである「Smart Dubai Government Establishment(SDG=スマートドバイ政府機関)」のウェサム・ロータ最高経営責任者は「新しい決済システムは、ドバイ政府機関に多くの重要な利益をもたらす。ほぼリアルタイムの調整・決済を可能にするほかに、自動化と人の介入を最小限に抑えることを通じて金融処理の抵抗を除去する。システムは、資金の可視性、トラブルの即時解決、透明性、金融記録の不変性を実現する」と語った。

ブロックチェーン技術は、完全なスマート転換を目指す首長国の熱意実現への大きな可能性を持っている。一大転換を実現するテクノロジーに対する投資は、18年だけですでに前年までの総額を上回る。アナリストの予測によれば、世界のブロックチェーン市場は19年までに2900億ドル相当になるという。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
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参考
Zawya

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