ブロックチェーン・仮想通貨の世界への転身目立つ、シリコンバレーからエンジニアが消える?

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シリコンバレーからエンジニアが消える?ブロックチェーン・仮想通貨の世界へ

この数カ月、シリコンバレーで働いているエンジニアやデベロッパーが、ブロックチェーン・仮想通貨の世界に新たなチャンスを見いだそうと離職していると聞いて調べてみました。Facebook、Apple 、Amazon、Google、Netflixなどが、標的となる企業と見なされています。

Appleの共同創業者ウォズニアック氏が仮想通貨VCファンドに転職

最初に目に留まったのは、故スティーブ・ジョブズ氏(Steve Jobs)と共にAppleの共同創業者として余りにも有名な鬼才エンジニアのスティーブ・ウォズニアック氏(Steve Wozniak)が2018年10月、ブロックチェーン・仮想通貨のベンチャーキャピタル(VC)ファンド「エクイグローバル(EQUI Global)」の共同創業者として転身しました。VCのもう1人の共同創業者は、スコットランドのビジネスマンで投資家のダグ・バロウマン氏。

エクイグローバルは、イーサリアム(Ethereum)ベースのVCファンドで、「エクイトークン(EquiToken)」という仮想通貨トークンを2018年3月に発売して7,500万ドル(約84億円)の調達を試みましたが届かず、ウォズニアック氏が招かれたわけです。同氏とバロウマン氏は、エクイグローバルにファンドとしての立ち直りに尽力するとのことで、Apple本社のシリコンバレーは、同氏の転出に目を見張ったようです。

ブロックチェーンエンジニアはなぜシリコンバレーを去った?

女性ブロックチェーンエンジニアの1人、Preethi Kasireddy氏は、女性ブロックチェーンエンジニア兼ライターであり、17年には自身のブロックチェーンカンパニー「Trustory」を立ち上げました。カシレッディ氏は「Why I left the best job in the world(世界一の職を辞した理由)」との見出しでSNSサイトのミディアム(Medium)に、シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタル、Andreessen Horowitzを辞職する前の話を書いています。

彼女は大学卒業後の2012年夏、テクノロジーとイノベーションにあこがれてシリコンバレーに移り住みました。ゴールドマンサックスに1年、次いでアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)に挑戦して2年が経ち、思うことがあって世界一周旅行に旅立ちました。そして行き着いたのはブロックチェーンの魅力でした。そして「自分のスキルは、何か世界を変えるような会社もしくは全く別のものを見いだすこと」になったそうです。

大企業のエンジニアがブロックチェーン開発スタートアップ企業に転職する理由

20~30代の若い世代のエンジニアは、より良い稼ぎを求めてシリコンバレーの有力企業を去る訳ではなく、彼らはブロックチェーン技術を純粋に信じ、将来的に伝統的な技術に取って代わる可能性を信じています。彼らはその可能性を実現するため、自由に才能を発揮したいスタートアップ企業のブロックチェーン開発事業に力を貸したいとの思いです。

アメリカの若い世代のエンジニアにとって、Facebookのような大企業が手掛けているブロックチェーン開発は、スタートアップ企業のように制約もなく自由に自分の能力を試すことができないという単純な理由で、協力したいと思えないと言います。

さらにもう1つ大問題があります。それはICO関連です。例えばFacebookがICOを発行しようと思っても、それは極めて微妙な問題です。Facebookは株主に対しての責任があるため、ICO発行に説得力のある理由が必要ですし、既存のビジネスモデルにデジタルコインを導入する十分な理由がなくてはなりません。

このような難しい問題を抱えて、大企業はブロックチェーンや仮想通貨に手を出し難いのが現実でしょう。しかし、エンジニアやデベロッパーは、ブロックチェーンには将来があるとして信じており、そのような将来ができるだけ早く実現するよう手助けするため、あえてリスクを取りたいのです。シリコンバレーの大企業はいま、ある種の危機に見舞われていると言えるかもしれません。

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参考
NEWSBTC

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