どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。
イーサリアムはかなり反対の多かったEIP-1011とは異なるShardingとCasperを統合する新しい案を中国のカンファレンスでVitalik氏が発表し、開発者会議で話し合ったことからイーサリアム2.0への期待の高まりか下落が弱まりつつあります。本稿ではイーサリアム市場の分析を行いました。
目次
仮想通貨全体の相場分析
仮想通貨の時価総額全体を見ると25兆円のサポートラインを意識した下落の停止と出来高の減少が確認できます。ビットコインだけでなくアルトコインのショートも解消されてきたため、ロングの蓄積とショートカバーによりソーサーボトムを形成する可能性が高いと言えます。
ビットコイン(BTC)相場
またビットコインは日足のサポートラインで反発し、中期レジスタンスへのテストとなっています。仮想通貨市場の25兆円のサポートラインを考慮するとこの中期レジスタンスを抜け弱気の相場から200日線と黄色の長期レジスタンスで反発というシナリオが起こりうるのではないかと考えられます。
ビットコインのハッシュレートが上昇していることを考慮すると2018年から投入されたASICは基本的にすべてマイナス収益となるため、新規ビットコイン現物を得たマイナーは売り控えとなります。また更にAntminerのロット割引での新規参入も増えており、マイナーは価格を誠実に維持するため新規の現物売りは控えられます。
そのため現在は特にビットコイン現物を売買するわけではないBitMEXやbitFlyer FXのようなデリバティブ市場が主な出来高となっているためゼロサム市場の偏ったポジションが清算されるでしょう。
BTC速報:ビットコインのハッシュレートは価格下落の反面ATH(常に上昇)を記録。ASIC最大手BitmainのAntminerのロット割で700ドルやS9iの大幅値下げ販売なども影響を与えてそうです #ビットコイン #仮想通貨 #Bitcoin $BTC #ブロックチェーン #マイニング https://t.co/8dFebKxQxU
— 墨汁(Not giving away ETH)うまい (@bokujyuumai) 2018年6月18日
イーサリアムのマイニング収益とドミナンス
イーサリアムのマイニング収益性は日本国内のマイナス分岐点の意識的サポートで軽く反発し、GPUの大幅な需要減少とハッシュレートの跳躍が止まったのも大きな原因といえるでしょう。ですがビットコイン下落に引きづられ4月の最低値まで下落すると考えられます。
マイニング収益の一時的回復の背景はドミナンスを確認するとわかりやすいです。リップルは緩やかな減少と下げ止まりに対し、白のマイナーアルトコインから資金が抜けイーサリアムのドミナンスが3%前後回復しており、資金が流れていることがわかります。ここからイーサリアムの収益性が上がるとより強い価格高騰のシグナルとなるでしょう
イーサリアムのテクニカル分析
イーサリアムのビットコイン建てでは手堅かった0.07BTCのラインを割れ200日線で反発できずに下降を開始。前回の分析記事で下目線よりと言ったように、やはりビットコイン回復により仮想通貨市場全体が上昇トレンドに向く必要性があるでしょう。
現在イーサリアムのマイニングは国内含む電気代の高い地域ではマイナスとなっており、ビットコインが70万で固定とすると今回の下落では収益性が半分となる前回の0.05BTC付近を目指しての下降と見られます(黄色のライン)。またアメリカのような電気代の安い国でのマイナスはオレンジのラインとなっており、理論上これ以上に下がって上昇しないとは考えられないため底として意識するといいでしょう。
EOSがICOで調達した1800億円分のETHをBitfinexで売却
ただし今回のETHの下落要因としてはEOSのICOで調達したETHのほとんどすべてをBitfinexで売却されたとする売りであると考えられます。確実に確認できたのはBitfinexのウォレットへ入金した30万ETH(1,800億円)で、他の取引所に分散して売却したと考えられます。またEOSは売却する際に即座に取引所に出金するわけではなく、2回の中間アドレスを鋏みカモフラージュした後に売却を行っているようです。
ETH超速報:ICOを1年にかけて行い、4,400億円を調達した #EOS はこの2ヶ月で250万ETHを送金し売却したと見られる残りはわずか10万ETHとのこ。2週間ほどかけて30万ETHを #Bitfinex へ送金し売却したのが下落理由な模様https://t.co/jk9XnRYLyD#イーサリアム #Ethereum #仮想通貨 $EOS #イオス pic.twitter.com/g7o97k6QxS
— 墨汁(Not giving away ETH)うまい (@bokujyuumai) 2018年6月27日
これらをタイムラインで表すと下記のようになっています。チャートと比較すると下落して回復した後に下落トレンドのレジスタンスラインでETHを売却しているように見えます。
イーサリアムのUSDチャート分析
イーサリアムのUSD建てを見ると、5月からの下落トレンドを抜けられず、やはりBTCの回復が肝になると考えられます。短期的に見た場合はオレンジのサポートラインで反発するのは仮想通貨市場からみて難しいと考えられ、前回の最低値となる赤いサポートラインまでは下落するのではないかと考えられるため下目線でしょう。
結論と考察
イーサリアムは次期バージョンとなるEthereum 2.0を目指し、更に開発コミュニティや実利用も多いなか価格上昇に苦戦しています。ファンダメンタルはとても良く、次の大型アップデートのメトロポリス コンスタンティノープルではCasperも待っているため2020年にかけてビットコイン市場の回復と共に大きく跳躍するでしょう。