イーサリアム(Ethereum)とEOSをつなぐ初のクロスチェーン分散型流動性ネットワーク「BancorX」

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イーサリアム(Ethereum)とEOSをつなぐ初のクロスチェーン分散型流動性ネットワーク「BancorX」出典:BancorX

イスラエルのブロックチェーンスタートアップであるBancor(バンコール)は、EOSのネットワークでもBancor Protocolを利用できようになるという発表をしました。 Bancorは、Ethereum(イーサリアム)とEOS(イオス)のメインネットにおける分散型クロスチェーン流動性ネットワーク BaconrXの立ち上げに備え、先ずテストネットでの運用を始めました。

参照:BancorX

ブロックチェーンスタートアップ“Bancor(バンコール)”とは

今回の発表に関する話題に入る前に、Bancorのプロジェクトについて簡単に説明します。Bancorは、2017年6月にEthrereumベースで発行されたトークンで、正式名称は Bancor Network Token(略称BNT)です。ICOは、開始からわずか数時間で15.3億ドル(約1,722億円)の資金調達に成功しました。

Bancorは、分散型取引所と同様の機能を備えています。主な違いは、売り手と買い手のマッチングではなく、ブロックチェーン上のスマートコントラクトに対して注文が自動的に処理されます。

トークンを発行しているプロジェクトであれば、Bancorのネットワーク上でそのトークン専用の新しいリレートークンを発行することで、ウォレットから直接トークンの交換を行えます。 Bancorに上場しているトークンは、ETH、DAI、BNBなどで、8,000以上の取引ペアで即座に交換が可能です。Bancor Web Appにて確認できます。

BNTには、Bancor Protocolと呼ばれるルールが実装されています。このプロトコルには、当該のトークンを他のトークンといつでも交換できるように準備金(balance)というものを常に蓄えておく仕組みが備わっています。

Bancor Protocolを実装することで可能となること

Bancor protocolを実装しているトークンでは、次のようなことが可能になります。

  1. 売り手がいなくても買える。買い手がいなくても売れる。
  2. 他のトークンとの交換が瞬時に取引所を介さずにできる。

分散型クロスチェーン流動性ネットワーク“BancorX”について

Bancorは、はじめEthereum上で、Ethereumベースのトークンの流動性問題を解決するために、スタートしたプロジェクトでした。今回新たに、EOSのブッロクチェーンもサポートすることが決まりました。これが実現すると、Bancorでは、ユーザーが人ではなく自動化されたスマートコントラクトとの間で、EOSベースのトークンを交換できるようになります。

リレーを使用すると、取引所に資金を入金することなく、また買い手と売り手の間の注文照合を必要とせずに、トークンを簡単に変換することができます。 誰でもEOS上にリレーを作成し、EOSベースのトークンをBancorの流動性ネットワークに追加することができます。その際、自分が所有し、管理しているスマートコントラクトに対して追加するトークンをデポジットします。

また、Bancorに上場しているEOSベースのトークンは、すぐにBancor Protocolを通じて、新しく開発されたクロスチェーンを用いて、Ethereumベースのトークンに即座に変換されます。

現在Bancorは、EOS上にオープンソースのスマートコントラクトをリリースしています。また、最も普及しているEOSウェブウォレットであるScatterを使用し、テストネット上でEOSベースのトークンを交換できるシンプルなユーザーインターフェイスも提供されています。

このプロジェクトではEOSのテストネット上にリレーを作成しているので、ユーザーのウォレットから直接、取引を自動化することができます。

今後、EOSベースのトークンとEthereumベースのトークンをクロスチェーンを用いて交換を可能にする、SDKなどを開発しプロジェクトのプラットフォームに簡単に取り入れられるユーザーインターフェースを準備しているとのことです。

EOSベースのトークンをBancor上で交換する際には、次のメリットがあります。

  • 1秒程度でトランザクションが行われます(Ethereumでは、10秒程度かかります)
  • 取引手数料はかかりません(Ethereumのガスとは対照的です。)
  • フロントランニングのリスクはありません(EOS取引はEthereumのように手数料で優先順位が決定しません)

EOSのブッロクチェーンを用いた、最も有望なブロックチェーンプロジェクトのいくつは、ユーザーにスピードとスケーラビリティを提供できるよう、努力しています。Bancorも、EOSのエコシステムのテクノロジーを拡張するために一生懸命に開発を進めているようです。また、すぐにBancorXで最初のEOSベースのトークンを公開される予定になっています。

賞金プログラム

新たに立ち上げられたBancorXでは、賞金プログラムあります。Bancorが作成したEOSにおけるスマートコントラクトの問題やバグを明らかにすることが目的です。 500,000BNT以上が、コントラクトやユーザーインターフェースを改善する開発者への賞金になります。

BancorXがどのようなことができ、どのように実装されているかについては、今後数週間後にリリースされる予定になっています。 Bancorは、今後2つの非常に強力でグローバルなインフラストラクチャーであるEOSおよびEthereumのエコシステム全体にわたって、相互運用可能なブロックチェーンネットワーク構築に向けて、橋渡しになって行くと予想されます。

  • Cryptoeconomics:監修
  • CryptoAge:川 大揮氏

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