イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン、ハリケーンの被災者補償で活躍

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イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン、ハリケーンの被災者補償で活躍

「ハービー」や「イルマ」、「マリア」、そして今回は「フローレンス」と、近年のアメリカでは巨大なハリケーンが多発し、地域コミュニティの崩壊、数十億ドル相当の損害など、自然災害によってこの国は壊滅的なダメージを受けている。この問題を解決する手だてとして、イーサリアム(Ethereum)のブロックチェーンが注目を集めている。

アメリカを襲ったハリケーンの被害は甚大であり、被災者の車や家などの修理・取り替えなどが喫緊に解決すべき問題となっている。この被害によって、保険業界は莫大な件数の補償要請に答えなければならず、頭を抱えている。そのような中、保険業界が目を向けたのがブロックチェーン技術であり、この新時代の技術によって作業の効率化を図る動きが見え始めている。

ブロックチェーン技術の導入が保険産業の今後の課題

今回のような深刻な自然災害が発生すると、保険会社はそれに伴う莫大な件数の補償申請に応じなければならない。さらに、巨額の資金を必要とする補償対応のプロセスは非常に複雑であり、それを利用して不正に保険金を受け取ろうとする者も出てくる。

そのため、保険会社の担当者とエージェントのチームはこれらの不正利用者を補償対象から除外する作業も必要となってくるのだ。また保険会社は、このような自然災害の補償によって多大な資金を投じるため、再保険会社との契約も調整しなければならない。

特に、ハリケーンのような災害の場合、これらの補償申請に応じる際、現行のシステムでは、そのプロセスの複雑さや非効率さの問題が顕著に現れてしまう。そのため、多くの保険アナリストやブロックチェーンの専門家はこの産業の問題を解決する手だてとして、ブロックチェーンの導入が最善の策と考えている。

ブロックチェーンが人為的ミスと不正行為を防止

スイスに拠点を置くブロックチェーン新興企業イーサリスク社(Etherisc)は、イーサリアムのブロックチェーンとスマートコントラクト(システムによって自動的に契約内容が履行される契約)によって、現行の非効率的な保険システムへの解決策を提供している。この解決策は費用が安価なだけでなく、保険会社にとって後に大きなダメージとなる不正行為や人為的ミスを防ぐのにも役に立っている。

イーサリスク社は自社のシステムを社会に広く普及させ、保険金支払いの自動化を推し進めている。これにより、ホテルの宿泊費や、家庭の水道などのインフラの修理費など、さまざまな補償費を確実かつ迅速に提供することができる。

ブロックチェーンで保険会社は数千万ドルのコスト削減

イーサリスク社の共同設立者であるRenat Khasanshyn氏は、災害時のシステムの使用に関して、「フローレンス」のような時速140マイル以上の速さで吹き荒れたハリケーンが発生した際に、どのように機能するのかについて、米経済誌Forbesに次のように語った。

「私たちはぜひともヴァージニア州に弊社のシステムを提供したいと考えています。しかし、現時点では複数の場所に弊社のシステムを投入することは容易ではありません。」

Etherisc社は2017年の創設以来、ICO(イニシャル・コイン・オファリング: 仮想通貨による資金調達)によって、360万ドル(約4億円)の資金を調達したが、保険会社を対象としたイーサリアムベースのソリューション業者としてはまだ初期段階にある。もし同社のシステムが使用されれば、保険業者は数千万ドルのコストを削減でき、災害補償申請をしてきた数十万人もの被災者たちを救うことができるそうだ。

プエルトリコで発生したハリケーン「マリア」の被災者から提出された22万5,000件の保険金申請があったことに関して、Khasanshyn氏は「弊社はプエルトリコで次に発生するハリケーンのシーズンに向けた事業計画を作成する予定です」と述べている。

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参考
NEWSBTC

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