イーサリアム企業連合(EEA)とハイパーレジャー(Hyperledger)がブロックチェーンの共通基準作りで協業

3069

編集部ピックアップ

センタリング

イーサリアム企業連合(EEA)とハイパーレジャー(Hyperledger)の2大コンソーシアムが10月1日、協業することに合意したと発表した。ブロックチェーン技術の共通の基準作りと幅広いオープンソース・コミュニティーの相互交流がその目的である。

イーサリアム公開チェーン上で相互交流可能に

EEAとHyperledgerは、R3とともに、世界3大かつ最も影響力のある企業ブロックチェーン・エコシステムとして知られている中の2つのプラットフォームだ。

R3を除く2つのプラットフォームの協力が共通基準作りに成功すれば、互いに話し合うことなくどちらか一方が新しいサイロを構築するというようなこれまでの障壁は取り除かれる可能性が高まる。

EEAのロン・レズニック(Ron Resnick)事務局長は仮想通貨メディアのコインデスク(coindesk)に対して「世界の企業は、より多くのベンダーの選択肢となるソリューションを購入したいと望んでいる」とコメントしている。

Hyperledgerに加入している270の会員社はEEAと共に、イーサリアムの公開チェーン上でトークンとスマートコントラクトで相互交流することができるようになる。

HyperledgerとEEAは同一コードで書き込みリファレンス実装に協力

Hyperledgerは、企業向けの数多くのプロトコルで構成するオープンソースのブロックチェーン開発のための統率組織である。一方500の会員社で構成するEEAは、公開イーサリアムブロックチェーンの基礎の上に、個人あるいは許可制の企業アプリの構築を視野に入れた国際標準化組織だ。

EEAとHyperledgerが10月1日に発表した声明では、「新しいアライアンス(連合)は、Hyperledgerの開発者が、EEA仕様に一致するコードを書き込み、2019年下半期中に開始予定のEEA認証試験プログラムを通じる認証が可能になる」と明記している。

Hyperledgerのブライアン・ベエレンドルフ(Brian Behlendorf)執行取締役は、異なるベンダーを包括するようなEEAの標準作りは、Hyperledgerにとって極めて補完的なものになると指摘し、両グループは今後、リファレンス実装で協力することになり、「プロジェクトあるいはHyperledgeの研究室として実装を試みることは興味あることだ」と語っている。

R3との連合は「水と油」の関係?統合は困難か

世界3大プラットフォームの中で2つのそれが提携したことで、残されたR3 Cordaの動きが注目されることになった。R3は多様な業界を代表する200の会員社を誇り、EEAとHyperledgerを競争相手と見なしてきた。

R3プラットフォームエンジニア責任者のマイク・ハーン氏(Mike Hearn)は今回の発表前から、2大プラットフォームのアライアンスを予測して、「プラットフォームのあり方を大きく変えるというより、マーケティングイベントのようなもの」と辛口のコメントを出していた。

EEAとHyperledger、R3は本来、オープンソースの分散型台帳(DLT)か否かについて議論がある。どれが真のオープンソースDLTかと言えば、どちらもそうではないという議論さえある。HyperledgerとEEAの連合にR3が抵抗を示すのは、R3の開発者の中にも、Cordaはブロックチェーンではあるが、DLTかと言えばそうではないという考え方があるからだ。つまり2つのプラットフォームとR3 Cordaは「水が合わない」。

EEAのレスニック事務局長が「私はすでにR3に対して参加を呼び掛けた。同意するかって?それは別の話だ」と、遠回しに3プラットフォームのアライアンス実現に懐疑的見方を示している。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

関連
ロシアの銀行、エンタープライズイーサリアムに参画
Ripple(リップル)とR3の泥沼の法廷闘争が終結し両社和解へ、和解内容は明かさず

参考
coindesk

編集部ピックアップ

マルチシグ管理の安心・安全ウォレット