どうも墨汁(@bokujyuumai)です。
イーサリアムはついに国内でマイニング収益がマイナス(電気代26円換算)となり、年間を通して最も収益性が低くなっています。本項ではテクニカルとファンダメンタルでイーサリアムのチャート分析を行いました。
ファンダメンタルズ分析
まず最初にビットコインの下落に仮想通貨全体が引きづられている件を考慮し、仮想通貨全体の時価総額を確認します。最高値を記録した1月8日の8,311億ドルに対して現在は3,288億ドルとなっており、約60%の下落率となっています。ですが最低値は3月19日の2,758億ドルとなっており全体では軽い回復傾向であることがわかります。
ビットコインドミナンス
イーサリアムドミナンスは最高の23%から8%の下落を記録。リップルに比べて大幅に下落していることがわかります。ビットコインは価格が大幅に下がっているにも関わらず45%と13%も回復。つまりアルトコインが売られビットコインが買われているということになります。
その他マイナーアルトも約2%の回復を記録しています。前回の高騰時からドミナンスを回復できていないことを考慮すると現在はイーサリアムから資金がビットコインに流れているということになるでしょう。
時価総額
イーサリアムの時価総額は現在386億ドル、対してビットコインは1230億ドルなので対ビットコインは約30%となっており、ビットコインの時価総額に迫る勢いだった前回は約60%だったため50%という異常な下落率であるということがわかります。
テクニカル分析
長期分析
0.15BTCの最高値を前回超えられなかったことと、ドミナンスと時価総額の強烈な下落から上値が重くなり、超長期的に見て下降三角が見えてきそうなチャートをしています。次の上昇時に最高価格がレジスタンスラインにより0.1BTC前後に下がると考えられ、このままの出来高低下はイーサリアムにとっては厳しいものとなるでしょう。
ですがその場合はハッシュレートが大幅に下る事が予見され、セキュリティの低下とマイニングの中央集権化が考えられるため避けたい展開です。Proof of Workを前提に考えれば次の最低価格はハッシュレート増加に伴い切り上がるので青の方向に反発するのが正常です。
マイニングの収益性とイーサリアム価格の関係性は前回の記事を参照してください。
関連記事:マイニングの特性からイーサリアム(ETH)価格の底を予測する
中期分析
2月の最高価格となった0.12BTCを最高値にじわじわと下落。一度は下落トレンドをブレイクしたもののBTC下げに引きづられており回復できる兆しはないと言えるほど弱々しい下げを続けています。また○で囲っている2月中旬のバンドウォークの強烈下げが3月も同様に発生しておりマイニング収益性がマイ転となるレジスタンスを抜け更に下落中。
対フィアット
対USDでも出来高は減っており、売りのみしか入っていない状態となっています。レジスタンスラインを物ともせず通し、年間最低のマイニング収益性を更新中であり、回復する兆しは見えない状態といえるでしょう。
結論と考察
現在はマイニングの収益性の傾向から現在の価格が最低価格であると仮定することができるものの、テクニカルとファンダメンタル上では厳しい展開となっています。
Plasma Cashや各種サイドチェーンプロジェクトなど開発が進んでいるにも関わらずマーケット全体は悲観的であり、価格にしか目が行ってない事がわかります。下記画像は株式市場のものですが、上昇から大幅な下落を記録した際は要注意で、俗にはパニック→降伏→落胆(底値)→憂鬱→希望となった際の市場の心理により最大の機会が訪れると言われています。
マイニング収益がマイナスの所を“落胆“とすれば現在は大きなチャンスとも見れるでしょう。ですがリスクは高いため憂鬱→希望の反転時に勝負をしかけるといいかもしれません。