イーサリアムファンデーションは5年半越しのイーサリアム完成版となる「イーサリアム2.0(セレニティ)」の実装提案として、EIP-2982が提案。このイーサリアム実装改善提案では、イーサリアムの次世代実装であり完成版となる「セレニティ」を実際にローンチするためにEIPとしてイーサリアム2.0リサーチャーにより正式に提案された。
ETH2超速報:イーサリアム2.0 aka ”セレニティ”のフェイズ0が遂にEIP-2982として提案される。EIPは実装提案のことで、承認されればBeacon Chainローンチ目処が立つということになります。#イーサリアム #仮想通貨 #Ethereum #暗号資産 #ETH2 pic.twitter.com/VtKSeQ4Wps
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) September 16, 2020
EIPとは?
EIPとはEthereum Improvement Proposal(イーサリアム・インプルーブメント・プロポーザル)の略で、つまりイーサリアムの実装改善を行うための提案のことで、イーサリアムが新たな実装を行うには提案する内容のリサーチを行い、根拠に基づいて行う必要がある。
今回提案されたEIP-2982では、イーサリアムの完成版となるセレニティの実装であり、イーサリアム2.0として2018年に新たな実装が開発、テストが行われてきた。このセレニティは、2015年7月にイーサリアムが正式ローンチする前の2015年3月から移行することが前提で開発が行われており、実に5年半越しのEIPとなるの。
このEIP-2982がコアデベロッパーに承認されれば、イーサリアム2.0もといセレニティは年内のローンチ目処がつくことになるだろう。
EIP-2982 セレニティ フェイズ0の詳細
イーサリアムリサーチャーのニー・ライアン(Danny Ryan)氏によると、EIP-2982はイーサリアム2.0フェイズ0のリリーススケジュールを管理するものだとしている。
このイーサリアム2.0フェイズ0では、現在の分散型金融(DeFi)などの多くのコントラクトが動いているイーサリアムメインチェーンのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のアルゴリズムを変更するのではなく、イーサリアムネットワーク上に新たに32ETHをステーキングすることでネットワークに参加できるイーサリアム版プルーフ・オブ・ステーク(PoS)のCasper FFGを採用したBeacon Chainをローンチするというものだ。
またイーサリアムファンデーションはこのイーサリアム2.0フェイズ0のローンチのためのテストネットSpadinaを先日発表している。
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イーサリアム2.0はDeFiに影響を与えない
イーサリアム2.0では大規模な改良となるため、各フェイズに分けて実装が行われフェイズ0は最初期段階となる。これらの実装は現在のイーサリアムチェーンと平行で行われ、イーサリアム2.0上でコントラクト実行ができるようになった時点で、現在のイーサリアムネットワークから移行することになる。
そのため現在高い利回りで人気を博しているDeFiに影響を与えることはない。むしろイーサリアムの通貨であるETHはDeFiでの運用とは別に、イーサリアム2.0でのステーキング需要も出るということになる。
ステーキングには32ETH単位で行う必要があり、現在39,000円前後を推移しているイーサリアムでは約125万円必要となる。年末にかけて今年は年利100%を有に超えたDeFiやイーサリアム2.0など、イーサリアムに目が話せないだろう。
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