欧州議会、クラウドファンディングのルールに基づいたICOの「基準」を検討

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欧州議会、クラウドファンディングのルールに基づいたICOの「基準」を検討

欧州議会議員らは2018年9月4日(火)に会合を開き、この経済ブロックのICO(イニシャル・コイン・オファリング)に関する新しい規制となる法案について議論した。

欧州議会内のAll-Party Innovation Groupは、クラウドファンディングのより広範な枠組みの一部を形成するICOのための規制について、それがもたらし得る利益と課題について調べるための会合を持った。

ICOの新規制草案、KYC/AMLの条件クリアやトークン販売額に上限

この法案は、欧州議会議員の1人Ashley Fox氏によって起草された。Fox氏は、KYC法やアンチマネーロンダリング法を満たすことに加え、トークンの販売額に対して800万ユーロの上限を設けることを主張した。

おそらくより重要なことは、この規制が欧州議会によって採択された場合、それがトークン販売のための新しい基準となり、プロジェクトは28の加盟国のいずれにおいても資金調達を行い、事業を運営することが可能となる。

Fox氏は、「安心してほしい。議員として、私たちはICOをより実現可能かつ成功的なものにしようとしている。それが私たちの確かな目標だ。」と語った。

France DigitaleのマネージングディレクターNicolas Brien氏は、この会合の中で、このような基準を作成するために「行動すべき緊急事態がある」と語り、「市場はすべての法域における合法化を望んでいる。英国ではとくに状況が悪く、暗号通貨を保有している場合、取引してくれる銀行は無い」と説明した。

Brien氏は続けてこのように説明した。

「確実性だけでなく、そのような合法性があるため、実際に私はこの欧州規模での提案を歓迎している。なぜなら、この提案は人々が知るべきことについて確実性をもたらすからだ。私は、あるプロジェクトがユーティリティートークンの1つなのか、あるいは移送可能なセキュリティなのか、また政府機関はそれをどのように捉えているのかということについて、私たちは明らかに知っている必要があると考える。差異はあるかもしれないが、ICOはまた別の形のクラウドファンディングの形態の1つであるため、そのようなことは可能だ。」

流行するICO詐欺をふまえ、より厳格なセキュリティが必要という声も

とは言え、この会合では代表者および取締官の多くが、ブロックチェーンの資金調達モデルを利用した詐欺の流行を踏まえ、より厳格なICOのセキュリティが必要であることを強調していた。

Financial Conduct Authority(以下:FCA)のLaura Royle氏は、「私たちは確かに、企業が広範な投資家から、仲介者コストを必要とせずに資金を調達できるという大きな潜在的利益をICOに認めることができる。しかし、透明性の欠如およびボラティリティと合わせて、詐欺の可能性というリスクもある。」

特にFCAは、正確な数字を出すことは難しいものの、高い割合で詐欺が確認されているとRoyle氏は続けた。FCAは、25%から81%の間で、ICOが詐欺という結果に終わったと推定している。

会合では今後に向けた明確な合意は得られなかったが、欧州議会議員らは9月11日までに修正案を提出し、それによってさらなる議論の段階を設定することができる。

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参考:Coindesk