ヨーロッパでのVISAカード取引停止から見る、決済手段としての仮想通貨の必要性とは?

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ヨーロッパでのVISAカード取引停止から見える、決済手段としての仮想通貨の必要性とは?

支払い技術は、世界中の消費者にとって高度な利便性をもたらしたと言える。しかし、利便性の高い支払い技術が機能しなくなった場合、途端に問題が起きる。先週、世界中で最も使用率の高とされるVISAカードがヨーロッパ全域で一時使用不可能となる事態に陥った。これにより現金や仮想通貨を含む代替支払い手段の必要性が見直すべきだろうと考えられる。

ヨーロッパ全域でVISA取引が停止するトラブルが発生

ヨーロッパの消費者や企業の人々は、2018年6月1日、VISAカードによる決済において支払いが出来ないといったトラブルに巻きまれた。 問題は非常に大規模なものであり、ヨーロッパの殆どでVISAカードが使用出来ないほどだった。

簡潔に言えば、VISAにおける情報処理が完了しなかったといったものであり、金融機関は、消費者に現金やその他の支払いオプションを使用するよう助言していた。加えて言えば、VISAと並ぶ世界規模のカードであるマスターカードはこの問題の影響を受けていない。

VISAによれば、オンライン取引に対する問題点として、少額の取引であってもVISAのシステムではこれまで1日以内で処理してきた。しかし、取引量が増加すればするほど、エラーが起きやすくなり、実際にVISAが停止した日にはシステムとしてのエラーがヨーロッパ全体に波及した結果と言える。

▼取引が停止した時のツイート

▼取引が修復した時のツイート

仮想通貨と現金の必要性

ほとんどの消費者は、大規模なシステムが停止した状況に対処するために、現金を手元に保っているだろう。このような大規模な停止は非常にまれだが、いつでも起こる可能性があることは忘れてはいけない。

今回のVISA取引停止の問題は、代替の支払い方法の必要性を示していると言えるだろう。例えば、仮想通貨はカード(クレジットカード、デビットカード等)や現金と異なり、あらゆる手間がなくスムーズな取引が可能だ。そして、支払処理に関しては実に多数の方法が存在している。

消費者や企業は、支払い手段の選択肢に注意を払う必要がある。手元に安定した現金があることは対策としては間違っていない。しかし、カードによる適切な支払いを行う為には、ATMを利用する手間がどうしても発生するだろう。

このような場合においても、仮想通貨のシステムであればスムーズなお金のやり取りが可能となる。小売り業者での支払い方法として、現在、仮想通貨はメジャーではないと言えるが、状況によっては早急に普及することになるだろう。

元VISAのCEOによる仮想通貨のスタートアップ

2018年5月19日、海外情報誌のBusinessInsiderのインタビューに対してVISAの元CEOであるMarc O’Brien氏は、『Crypterium』と呼ばれる仮想通貨スタートアップの最高経営責任者(CEO)に任命されたと述べている。加えて言えば、VISAは元々、仮想通貨に関しては非常に懐疑的な立ち位置をとっており、協力的な姿勢ではなかった。

しかし、2008年から2014年までの6年間、VISA UKのCEOを務めたO’Brien氏は、ビットコインやイーサリアムなどのような仮想通貨を普及させることに前向きだ。

彼は、「現在、毎日の支払い方法として仮想通貨を使用する場合、価値の変動性を有する限り実際にはかなり難しい。例えば、ビットコインを法定通貨に交換する場合などでは最低でも3日は必要だろう。 “Crypterium”の目的は、そのプロセス全体をシームレスにして、消費者が日常的な商品・サービスの支払いに、仮想通貨を使用する機会を与えることにある」と言った趣旨の発言をしている。

スタートアップの短期戦略は、VISAまたはMastercardとの戦略的パートナーシップを確保し、暗号化されたデビットカードをリリースすることを目標としている。もっとも、Xapo、TenX、Coins.phなどの多くのプロジェクトや企業では、VISA提携銀行を利用して暗号化デビットカードを発行していた。しかし、2017年の時点で多くの仮想通貨のデビットカードは、VISAの規定変更によって終了している。

今後は、Crypteriumのようなプロジェクトにおいて、将来的にVISAやMastercardのいずれかと直接協力することができれば、公式の仮想通貨に関連したデビットカードがリリースされる可能性があるだろう。

今日、VISAの一時取引停止問題から、支払い手段としての仮想通貨の在り方が見直されている。また、VISAだけではなく、スターバックスのハワード・シュルツ会長なども広く普及する仮想通貨には興味があると述べている。

仮想通貨が一般的に広く普及するためには、VISAやMastercardなどと提携し、デビットカードなどを発行することが近道と言えるのかもしれない。

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参考
NEWSBTC
CCN