米トランプ大統領の元側近バノン氏が「ポピュリスト運動を高めるユーティリティトークン」発行へ

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米トランプ大統領の元側近バノン氏が「ポピュリスト運動を高めるユーティリティトークン」発行へ

米国の元大統領首席戦略官スティーブ・バノン氏が、白人優先主義を貫く歴史の長いポピュリスト運動を進めるため、独自の仮想通貨を発行する。同氏が2018年7月18日、CNBC放送のインタビューに応えた意思表明である。

ニュースサイトBreitbart(ブライトバード)の共同創業者であるバノン氏は、「われわれは現在、世界的基盤を持つポピュリスト運動を進めるため、恐らくユーティリティトークンとなるだろうトークンの発行を目指して動いている」と語った。

2018年6月「Deplorables Coin」トークン発行計画を明かす

バノン氏は2018年6月、ニューヨークタイムズ紙との会見で、トークン発売のアイディアを初めて明かしたが、詳細に立ち入ることを拒んだ。トランプ氏の大統領選挙対策本部最高責任者だったバノン氏は、政敵ヒラリー・クリントン氏が選対取り巻きを「a basket of deplorables(哀れな連中)」と評してトランプ陣営を批判したことを逆手にとって、「Deplorables Coin(哀れなコイン)」という名のICO発行を提案した。

バノン氏はCNBCとの会見で、仮想通貨空間が広がっていること触れ、「これら仮想通貨は、将来とてつもなく大きな展望があると考えている。この市場には明らかにさまざまな問題点があり、問題とはその使途である」とコメントした。

バノン氏はさらに、既存の市場にあるいくつかの仮想通貨についてコメントして、「私はビットコインが好きで、自分も所有している」と打ち明けたが、金額までは明かさなかった。

バノン氏は90%失敗するというICOそのものには懐疑的見方

同氏はしかし、一般的にICOそのものには懐疑的で、「ICOの多くが悲惨な結末を招いている」と述べた。同氏はさらに「余りに多くの投資家が、想定外の出来事によって吹き飛んでしまっている」とコメントした。

同氏は、ICOの90%が失敗に終わっている現状を念頭に置いて今回の発言をしている。つまり同氏は、仮想通貨には問題点が多いが、将来については楽観的で、その見解に沿って自前のトークン発行を進めていることになる。

関連:2018年に入り1,000を超えるICOプロジェクトが次々と死んでいる?!

バノン氏所有の投資会社を通じてICOを模索

バノン氏はまた、ニューヨークタイムズ紙との会見(6月14日)で、独自トークン発売計画について語った。同氏が共同で創設した超保守的なニュースサイトBreitbartは、ビットコインなどの仮想通貨は、トランプ氏が米国の政策を混乱させたように、バンキングシステムを混乱させうるとの批判的記事を掲載している。

バノン氏は独自仮想通貨について多くは語らない。しかし同氏は、自分の名前が出ることで、まさにスタートしようとしているプロジェクトに悪い影響が出ることを懸念している。同氏はそれでも、仮想通貨投資家やヘッジファンドとの私的な会合を重ね、自分が所有する投資会社Bannon & Companyを通じて、ICOの可能性について話し合っているという。

芸能人など関与のICOはことごとく失敗、では政治家バノン氏の計画は?

有名人の支持を受けた数多くのICOが、この数カ月にも突然出現しては失敗している。その一部は、規制当局によって手入れさえ受けている。

例えば、ニュージャージー州証券局2018年2月、トークンBitcoiin2Gen(B2G)を発行したBitcoiinに中止命令を出した。俳優のスティーブン・セガール氏をブランドアンバサーとして採用、大々的に宣伝していた。

バノン氏はその政治履歴から、芸能人より難しい立場にあるだろう。そのICOが実現すれば、政治家として初のトークン発行者として大きな反響を呼びそうだ。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
Coindesk
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