急拡大するNFT×スポーツの世界

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急拡大するNFT×スポーツの世界

今や「バブル状態」に突入したと言っても過言ではないNFT市場ですが、本記事ではますます盛り上がりを見せるNFT×スポーツのプロダクトを深掘りして紹介します。

NBAとDapper Labs(ダッパーラボ)による「NBA Top Shot」がユーザー数40万人、売上約5億ドル(約550億円)の成功をおさめて以降、米国内のさまざまなスポーツ団体がNFTの活用を示唆しています。

米国トレーディングカードのTopps(トップス)が、MLB(メジャーリーグベースボール)とMLBPA(MLB選手会)と共同で2021年4月20日よりNFTトレーディングカードゲームを発行開始すると発表し大きな話題を呼びました。その他には、Dapper Labsも総合格闘技のUFCと共同でプロダクトをリリースする予定です。今後はアメリカンフットボールのNFLやアイスホッケーのNHLでの活用も見込まれます。

NFT×スポーツの先駆者「NBA Top Shot」

ここからは「NBA Top Shot」を例に「スポーツ業界」で盛り上がりを見せた要因を考えていきます。その前に「NBA Top Shot」の概要を記述します。

NBA Top ShotはNBAとNBPA(NBA選手の労働組合)、Dapper Labsの3組織の共同プロダクトで、2020年10月からオープンβ版としてリリースされたデジタルトレーディングカードのブロックチェーンゲームです。ユーザーは「モーメント」と呼ばれる10~20秒ほどのハイライト動画をカードとして購入し、ユーザー間での売買や交換、サードパーティーのアプリケーションで対戦などを楽しめます。

NBAを題材とした物理的なトレーディングカード自体は現在はパニーニ社から発行されていますが、デジタル化したことで劣化せずネット環境の二次流通市場での流動性も高まりました。そして、NFTを活用することで偽物の流通が防止され、すぐに自分のデジタルアセットの価値を確認できる状況となりました。

結果として、先述の通りユーザー数(購入アドレス)は40万人以上で売上は550億円を超えています。2021年4月時点ではレブロン・ジェームズ選手のダンクシーンが25万ドル(約2,700万円)という高値での取引が行われています。
NBA TOP SHOT レブロン

出典:NBA TOP SHOT

一方で米雑誌「Forbes」によると、2020年はCovid-19の影響もありNBAをはじめとした各スポーツ団体は大きく減収しており、NBAは2019年に比べ約8億8,000万ドル(約962億円)の減収、チケット収入は40%まで落ち込んでいます。

このように厳しい状況に立たされているスポーツ団体にとって新たなキャッシュポイントになり得ると判断したのがNFTでした。運営会社はモーメントパックの売上と二次流通市場での売買代金の5%が収益となり、大きな収益源の一つとなっています。

今後も積極的にカードを利用したゲームの開発も発表しており、さらに市場は拡大していくと予想されます。

NFTがスポーツ業界で盛り上がる理由「ファンエコノミー」

既存の収益モデルに加え、ブロックチェーンの活用がもたらす「ファンエコノミー」からの収益という新たなモデルを確立したという点がスポーツ業界には大きな衝撃となりました。

各スポーツはその競技特性により観客動員数のキャパシティが決まっており、NBAの平均動員数は17,864人、一方NFLにおいては約4倍の67,405人となっています。しかし、スポーツ業界にとって会場に足を運んでくれる人だけが「ファン」というわけではありません。

動画配信サービスやサブスクリプション配信サービス、SNSといったものが生活インフラになり、物理的にも会場に足を運ぶのが難しい「ファン」は多く存在すると想定されます。しかし、これらの潜在的なファンからの継続的な収益を得ることは難しいとされてきました。

そんな状況で登場したNFTにより、デジタルトレーディングカードやサードパーティー対戦ゲームで需要が向上し、潜在的なファンからの継続的な収益を実現したという点が盛り上がりを見せた要因と考えられます。ファンからしてもトレーディングカードに飾れたり、ネットコミュニティの中でロイヤリティを発揮できたり、昔から自分が目をつけていたプレイヤーのカードが値上がりしたことで大きな収益を得られる可能性が出てくるなどさまざまなメリットが生まれました。

一方で、純粋なファンではなく「お金になる」と判断した投資家や日本でいうところの「転売ヤー」の介入はいなめません。デジタルアセットとして投資している方も多く存在すると思われ、「NBA Top Shot」の急騰の要因を担っていると言えます。

さらに、大手NFTマーケットプレイスの「OpenSea」が「NBA Top Shot」などが利用しているDapper Labsのブロックチェーン「Flow」への対応を表明しており、さらに加速していくと思われ今後も目を離せない市場となっています。

まだまだ目が離せないNFT×スポーツ

まだまだ盛り上がりを見せるNFT×スポーツの取り組みですが、現在はスポーツとしての人気度に依存したブロックチェーンゲームかコレクションとしてリリースされているものがほとんどです。

一方でNFTマーケットプレイスには、エクストリームスポーツの写真がアートとしてNFTで販売されているものも見受けられ、将来的にはブロックチェーンのトレーサビリティを活かしたチケットなどの販売やキャンペーンなども予想されます。まだまだ目を離せないNFT×スポーツに今後も注目です。

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