Protocol Labs
August 14, 2017
今回は、上記を掲げたFilcoinホワイトペーパーの概要に迫って行きたいと思います。
Filecoin(ファイルコイン)の前提として
私たちが毎日のように使用しているインターネットは、まだ革命の真っ只中にあります。中央集中型のサービスや管理は、徐々に分散型のオープンなサービスに置き換えられつつあります。これは情報格差がインターネットにより変化し、今や誰にでも平等に情報を取得できる時代にきている流れでもあります。
より公平でクリアなものを求め、分散かつオープンなサービスが主流となってきています。信頼を当事者に置くのではなく、ある種の計算学に基づいたプロトコル、アルゴリズムに置くことがサービスの分散を可能にしてきています。
非効率なモノリシックサービスがpeer-to-peerのアルゴリズム市場に置き換えられました。ビットコイン(BTC)などのブロックチェーンネットワークは、分散されたトランザクション元帳の有効性を証明しています。このシステムはインターネット全体のサービスの最初のインスタンスであり、参加者は中央管理や信頼できる当事者のない有償サービスを提供する分散ネットワークを形成します。
IPFS(InterPlanetary File System)は、グローバルpeer-to-peerネットワークで使用されている何十億ものファイルを処理しながらweb自体を分散させることで、コンテンツアドレス指定の有用性を実証しました。
Filecoin(ファイルコイン)とは何か?
Filecoinは、クラウドストレージをアルゴリズム市場に変える分散ストレージネットワークです。
クライアントにストレージを提供することで、ブロックチェーン上で鉱山者(マイナー)がトークンを獲得します。クライアントは、Filecoin(ファイルコイン)を使って、データを保存したり配布することができます。
Filecoin(ファイルコイン)はビットコイン(BTC)と同様に、ほかの鉱山者(マイナー)とブロックを競合しますが、Filecoin(ファイルコイン)のマイニングパワーはアクティブストレージに比例し、ブロックチェーンのコンセンサスを維持することに限定されます。これにより、できるだけ多くのストレージを集め、クライアントに貸し出すことで強力なインセンティブを作り出します。
ネットワークはレプリカの障害を自動的に検出して修復しながら、コンテンツを複製および分散させます。コンテンツがエンドツーエンドで暗号化され、ストレージプロパイダが復号化キーにアクセスできないため、セキュリティも提供しています。
データの分散化、分散アプリケーションの構築と実行、およびスマートコントラクトの実装に役立ちます。
近い将来、ブロックチェーン上での実現が考えられること
ブロックチェーンネットワークにより、シェアリングエコノミーは益々進むのではないでしょうか?
空いているデータストレージをネットワークに貸し出すことでインセンティブが発生します。また、データを分散されたセキュアなネットワークに保存できることは、よりデバイスやものとしての存在を消した身軽さを手に入れられるかもしれません。
近い将来、ブロックチェーン上に暗号化されて自分だけのページを作成することが可能となるのではないでしょうか。
個人で持っているたくさんのプライベート情報をブロックチェーンで管理することで、引越しした際の様々な情報の書き換えや各種連絡等を一瞬で終えられることもできるように思います。
面倒な情報管理は必要なく、全てはブロックチェーン上で処理実行されることで、より身軽なライフスタイルができるのではないでしょうか。